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『高柳昌行とニューディレクション・ユニット / メルス・ニュー・ジャズ・フェスティバル '80』

takayanagi_Moers.jpg  メールス・ジャズ・フェスティバルというのは、フリー系のジャズばかりをやっているドイツの音楽祭で有名(今は変わっちゃったらしい)。このレコードは、メールス・ジャズ・フェスティバルに高柳昌行ユニットが出演した時のライブ盤で、メンバーは高柳さん(g)、飯島晃(g)、森剣治(sax, flute, cla, bass-cla)、井野信義(cello)、山崎泰弘(perc)。4曲収録なんですが、ぜんぶやってることが違います。たいがいの音楽って、同じジャンルで違う曲をやるもんじゃないですか。しかし、そうじゃないところが、かなり色んなことを考えてたんだろうな~、という印象です。で、やってる事がめっちゃくちゃカッコいい!!
 1曲目は、とにかく曲想が見事。パーカッションの音は綺麗だし、その上に重なるチェロの延々と続くバス音、それからギターで重なる鋭い和音。もうこれだけで独特の世界観、鳥肌立ちまくりです。普通のジャズではまず味わえないサウンドじゃないかと。で、ここに重なるクラリネットの演奏がまたすごい。僕的には、この1曲目が強烈でした。2曲目は何か雅楽みたいなはじまり方から、韓国語?の詩の朗読みたいなのが重なって、とつとつとしたフリー。3曲目は恐らくかなりの音量で演奏したであろう、爆音系のパフォーマンス…なんですが、サックスやギターがやってることがかなりカッコ良い。15分近く、音楽がつながってます。出す音も「いい音出すなあ、いい音選ぶなあ」という感じ。4曲目がギターソロで、リー・コニッツのジャズ・ナンバー。というわけで、これだけ違うと、どの曲も始めるまで何も決めないというフリーでは全然なくて、演奏する前に「この曲はこういうコンセプトで」みたいなしめし合わせはあったんじゃないかと思いました。まあ、その方が音楽は圧倒的に良くなるでしょうから、能力あるミュージシャンなら、いくらフリー系だろうがそういう事をする方が自然かも。

 さて、高柳さんの音楽を聴いていていつも思うのは、音の選び方がうまい事です。音符の選択もそうだし、作り出す音色もすごくカッコいい。実際には、さっきチラッと触れたコンセプトの立て方とか、色んなところに凄く深いものを感じますが、そういう深い所に行く以前の音の選択の時点で既にカッコいいっす(^^)。
 しかし残念なことに、最近の高柳さんへの評価は「ノイズ」「爆音の始祖」…そこか?だったら、ノイズ系でいくらでも音のでかい、ノイズな音楽はあると思うんですが…。リスナーなら何を言ってもいいと思うんですが、ミュージシャンや評論家でこの音楽をそういう風にしか聴けない人がいるという状況は、ちょっとさみしいっす。ピカソやジョルジュ・ブラックの絵を見て「デタラメ」というようなもんですからね。というわけで、素晴らしい音楽をやっているのに、間違った伝わりをしちゃっている不運な音楽家の気がします。というか、無理解は、残念な事ではあるけれど、先鋭的な芸術家の宿命なのかも知れませんね。高柳さんの名作のひとつじゃないかと。


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Comments
No title 
高柳昌行!これまた渋い!
森剣治(sax, flute, cla, bass-cla)氏は名古屋エリアジャズの巨匠。モリケンさんはドラムもベースも鍵盤もなんでもできる人で、わんわんわんがジャズの師匠(勝手に思ってるだけですが)として尊敬している人です。モリケンさんは落語もうまいです。
よもや 
 わんわんわん様、書き込みありがとうございます!よもやブログ友達の中から、高柳さんに喰いついてくれる方が出るとは思ってませんでした。というか、1年にひとりぐらい読んでくれる人がいれば御の字と思っていたぐらいなので、ものすごく嬉しいです!!
 森剣治さんの演奏、素晴らしいです!少し聴いただけで凄さが分かるほどのレベルですよね。このレコードも素晴らしいですが、高柳さんの『April is the cruellest month』というLPがあって、そこでのフルートとバスクラがものすごくて、背筋ゾクゾクです。たぶん僕は森剣治さんを高柳さんのグループでしか聴いた事がないと思うんですが、他のものも聴いてみたいです~。
No title 
わんわんわんのほうこそまさかモリケンさんがツボにはまる人がいるとは思いませんでした。
はるかかなた学生のとき「部室の扉の向こうでスゲードラムを叩くやつがおる」とのぞいたらモリケンさんがハイハットだけでレガートを刻んでおられました。今でもあのタイム感はぞくぞくするほどホンモノでした。

新しい物好きでギターのマルチエフェクターとかもごそごそいじってましたね。同じマルチリード奏者であるケン・マッキンタイヤーですら「このヘタクソ!」と思えてしまうくらいの技術とセンスです。

自分の知ってる記憶でいうとモリケンさんは自分のディキシーランドジャズバンドで、これでもかというファンキーなアホアホフレーズをシドニー・ベシェのごとくクラリネットで吹いておられました。その時わんわんわんは「頭の中で花が咲いた」と思ってしまったくらいです。

現在は名古屋のヤマハで講師をやっておられることくらいしか情報がありません。
いや~ 
貴重な情報、有難うございます!やっぱり、分かる人には分かる世界ってあるんですね~。マジメに演奏に関わった人なら、絶対に分かりますよね、あのホンモノ感は。

そうそう、わんわんわんさんのブログの新着記事も、有難うございました。あんなことも知らないなんて、無知で恥ずかしかったっす(^^;)。

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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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