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『高柳昌行とニューディレクション・フォー・ジ・アーツ / フリーフォーム組曲』

Takayanagi_FreeFormSuite.jpg 若い頃、このジャケットに感動。かっこいい…。なんかすごい音楽が聴けそう、ジャズでダブルドラム、やたらたくさん置かれた楽器…ものスゴそう(^^)。日本のフリージャズの偉人・高柳昌行さんの1枚で、お客さんを入れたスタジオライブ。ブルース、スタンダードジャズ、モード、フリーと、アルバムが進むにしたがって音楽が先鋭化していくように出来てます。どういうコンセプトだったかは分かりませんが、ギター音楽として高柳さんが追ってきたものをひと通りやった感じなのかな?ひとつのコンセプトでひとつのアルバムを貫き通すことの多い高柳さんとしては、珍しいスタイルのアルバムです。

 とはいえ、スタンダードですら一筋縄ではいかない演奏で、もうこのあたりの感覚が、プロミュージシャンではなくアーティストなんでしょうね。ジャズ・スタンダードの"You don't know what love is" ですが、過激というのとは違くって…いや~、言葉が見つかりませんが、なんともアーティスティックな表現です。戻って1曲目はブルース。演奏的にはジャズブルースではなく、なんとフォークブルース。ジャズギターの大御所がよもやこういうスイング的なものをやるとは意外。しかし…うまい。3曲目はオリジナルのモードですが、本当にワンノートのモードなので、今の耳で聴くとちょっとロック的かな?そして最後はアルバムタイトルになっているフリーフォーム組曲。さすがにこれが一番良いなあ。音楽が時間で区切られているようで(タイムコンダクターというクレジットがある!)、それぞれの時間に沿って奏法やらなにやらが色々と指示してあるみたいです。う~んなるほど、崩れてしまうとばらばらになってしまいそうなフリーをこうやってまとめるのか。しかし聴いていて一番感じるのは、時間うんぬんよりも、ミュージシャンの演奏の素晴しさ。冒頭は森剣治さんのフルートと高柳さんのクラシックギターから始まり、そこのパーカッションの金物が被さっていくのですが、これは素晴らしい演奏だぞ。この3者以外は演奏に入ってこないので、演奏者の指定もあったのかも。ただ、第1楽章は、ひと盛り上がりして、もう次に進んでも良さそうな感じなのに、そこで時間待ちしているような感じもあって、タイムコンダクションというのは良し悪しだな…とも思っちゃいました(^^;)。

 最近思うんですが、クラシック以外の音楽って、アドリブパートとかフリーの部分の方が安心して聴ける…というのは、僕の感覚がおかしくなってるんでしょうか(^^)。楽譜演奏部分は、ミスとか表現とか、色々とひやひやしながら聴いちゃうんですが、アドリブ部分は一流のプレイヤーになると、音楽そのものの出来不出来はあるにせよ、演奏と表現には文句のつけようがないものがおおい…というか、すごい。このフリーフォーム組曲は、フリーフォームのパフォーマンスが凄くカッコいいんですが、でもフリーの上手い人たちだから普通にやっても平均点が高くって(ジャズ専門のプロミュージシャンが枯葉をやれば、どんな演奏をしようがある程度高得点になる、みたいな感覚かな)、すばらしいっす。でも、白熱度は他のニューディレクションのアルバムの方があるかも。タイムコンダクションと言うのも、このアルバムでは「6分単位でフリーの演奏がどうなるかという別の例を3つ示してください」みたいなマイナス面に出ちゃった気もします。でも、高柳さんというギタリストの色んなギター演奏を1枚で聴くことが出来るという意味で、うれしいアルバムかも。
 あと…このCD、再発されたみたいですが、再発版のジャケットがクソださい(>_<)。昔のジャケットは黒でカッコいい写真に、冊子状のライナーがついていて素晴らしかったのに。CDって内容あってこそと思うんですが、それにしたってジャケットも買うわけだから、カッコよくして出してほしいな。昔の僕が今のジャケットなら買ってなかっただろうな…と思うのは、私がデザイナーだからでしょうか(^^)。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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