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『シャイー指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ / ブラームス:交響曲第2番、ウェーベルン:夏風の中で』

Chailly_Brahms Sym2 まずこのCD云々の前に注意点がひとつ。このCDと全く同じジャケット写真&ジャケットデザインの廉価CDが出てます。どちらにも、ブラームスのシンフォニー2番が入ってます。しかし、カップリング曲が違う!最初に出ていたCDはカップリングがウェーベルンの「夏風の中で」。廉価盤はドヴォルザークの「序曲 謝肉祭」。ドヴォルザークもいい曲なんですが、ウェーベルンの「夏風の中で」の録音を探している人は絶対にいるはずなので(それぐらい録音が少ない)、「夏風の中で」を探している人は間違えて買わないようにしましょう!!

 本作の感想を書く前に…ひとつ前の記事で、イスラエル響による第4番の演奏と録音を「これはちょっと…」みたいに書きましたが、その後にこのCDを聴くと、オケがめっちゃくちゃ表現力ある!うまい!録音もめっちゃくちゃきらびやかで綺麗!!いや~、クラシックのCDを買う時は、たとえ曲で探していたとしても、多少高かったとして良いオケのちゃんと録音したっぽいものを買うべき、という事ですね。同じ曲なのに、演奏や録音で名曲にも駄作にもなっちゃうぐらいに差が出来てしまう事を、今回改めて思い知らされました。
 
 さて、ブラームスの交響曲シリーズ、今度はリッカルド・シャイー指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団による、交響曲第2番です!ちょっと前の記事で、「ブラームスはひとつひとつの作品をめっちゃくちゃ丁寧に仕上げる」みたいに書きました。交響曲1番なんて、あまりに気合い入れすぎて、書き上げるのに20年ぐらいかかっちゃってたはず。プロ根性がありすぎです(^^;)。ところがその後に書かれたこの2番は、ノリに乗って一気に書き上げちゃったんだそうで。むらっ気がありすぎです(^^;)。でも、じゃあ速く書かれたから雑で駄作かというと全然そんな事なくって、すごくいいです、2番って!!なんというのかな、ドイツ的な重厚さとかじゃなくって、もっと軽やかで牧歌的というか、ベートーヴェンでいうと「田園」みたいな感じ(実際、「ブラームス版田園交響曲」みたいに呼ぶ人もいます)。色彩感覚に富んでるし、ドラマはめまぐるしく変化していくし、まさにプロ中のプロが作ったロマン派音楽の真骨頂という感じの曲です(^^)。そんでもって、このCDはロイヤル・コンセルトヘボウの演奏が素晴らしいし(メッチャ軽やかに歌ってます^^)、録音もキラキラしていてすごくいいです。これは素晴らしい!!…これだけベタ褒めしておいてなんですが、このCDで僕がブラームス以上に本気で推薦したいのは、実はカップリング扱いのウェーベルンの「夏風の中で」だったりします(^^;)。これは凄い。。

 ウェーベルンという作曲家は超前衛な人で、最後には「点描」なんて言われるぐらい必要最低限の音しか使わなくなって、人によっては「なんじゃこりゃ、これも音楽なの?!」っていう人もいるぐらいの所まで行っちゃった人です。でも、メッチャクチャ才能があった人らしくて、アタマが良すぎてそこまで行っちゃったみたいなんですよね。でもそんなの、音だけだとアタマが悪すぎてピアノを1音だけポロンと弾いて「うふふ、芸術よ」といっている勘違い芸術家と見分けがつかないじゃないですか。で、そのウェーベルンさんですが、まだ前衛に進む前の習作期の作品が残ってます。この「夏風邪の中に」はその典型的なもので、学生時代の夏休みに書かれた曲というわけです。でもこれ、ウェーベルンが存命中は発表されず。死後、ウェーベルン研究家の人がその楽譜を出版、ワシントン大で開かれた音楽祭で初演…みたいな経過をたどりました。大作曲家の習作期の作品だから佳作扱い、しかも名を挙げた時の作曲技法とはまるで違う技法で書かれているものだから、資料的価値はあるけど売ってなんぼのクラシックCDのメジャーレーベル界隈での録音なんてとてもとても…という所にポツンとあるのがこのCDというわけです。そして、その内容は…うおおマジか、学生時代の夏休みでこんなに凄い曲書いちゃうの?!書法は完璧、なんか「アマっぽいなあ」みたいな傷なんてまるでなし、ロマン派音楽として間違いなく傑作じゃありませんか!!ロマン派にありがちな過剰なリフレインがないのもいいです。いやあ、ウェーベルンが天才級だったというのはマジだったんだなあ、と思い知らされた曲でもありました。そうそう、この曲の演奏も実に見事、実はこのCDを聴く時、ウェーベルンだけを聴くことも結構あるぐらいなんです、僕の場合(^^)。

 シンフォニーもので、違う作曲家のカップリングCDって、買う側としてはちょっと困りますよね。でも、ウェーベルンの「夏風の中で」を聴きたければ、しかも名オケによる名演を聴きたければ、もうこれしかないんじゃないかと。まあ、そんなわけで、僕は廉価盤じゃなくって、ウェーベルン入りの方のCDを推薦したいです(^^)。大推薦です!!



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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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