
子供の頃、ウルトラマンのなかでもレアだったのがウルトラマンエース。なかなか再放送されなかったんです。ようやくはじめて再放送を見ることが出来た時、僕はもうウルトラマンから卒業しかけちゃってたんですよね。話は、異次元から来た侵略者が怪獣を送り込むという設定で、空が割れてそこから怪獣が現れるというイメージの視覚化はインパクトがあって「カッコいい!」と思ったものでした!ところが、話が進むにつれてどんどん幼児番組化していって、途中で見るのをやめてしまった(^^;)。音楽や映画やテレビって、見る人に合わせて作るようになってしまったらオシマイですね。。こういうぬるさは色々な所に出ていて、怪獣の着ぐるみも、作りがウルトラマンの頃と比べて雑。ウルトラマンの頃の怪獣は、目が左右に動いたりまばたきしたりと、色々こだわった作りでした。音楽も、描き下ろしのBGMでなく、
ウルトラセブンのBGMの流用が結構目立っていて、これがウルトラマンA独自の世界観を作りきれない要因になっていた気がします。劇音楽の製作費をケチっちゃいけないという教訓ですね(^^;)。
作曲家はウルトラセブン以降の伝統で、冬木透。「
帰ってきたウルトラマン」ではクラシック志向がより強まった感じがありましたが、エースではウルトラセブンのBGMに戻って、サスペンスタッチな曲が増えた感じ。
オープニング曲からしてマイナーキーでスリリング、シリーズのエースです!!でも、肝心のサウンドトラックは、劇伴作曲のパターンが完成してきたみたいで、若干マンネリ気味。悪くないし、なにより幼少時の思い出がブワッとフラッシュバックするので快感ですが、大量生産モードに入った職業作曲の典型に聴こえてしまうのも確か。僕的に冬木さんのスコアのランキングをつけると、ウルトラセブン>ミラーマン>帰ってきたウルトラマン>ウルトラマンA、という感じかな?音楽も、挑戦がなくなったらつまらなくなっちゃうという事なのかなあ。

あと、一点。幼稚園児の時、番組は見れていなかったくせに、ウルトラマンAのドーナツ盤だけは持っていたんです。そのB面に入っていた「TACのうた」というのが、新マンからお決まりとなった「ワンダバダバダバ…」というコーラスがついていてカッコよかった!詞も「スペースマシンが陽に光る」とか「湖底を縫ってドルフィン2号が海に出る」とか、カッコよく感じてました。父に、「ドルフィンってなに?」とか訊いたりしたのもいい思い出(^^)。ところがこのCD、「TACのうた」は2バージョン入っているものの、ワンダバコーラス入りのインストと、コーラスなしの歌入りで、肝心のワンダバコーラス入りの歌がない(;_;)。ウルトラマンのレコードって、コーラスの有り無しとかオケ違いとか歌手違いとか、同じ曲でもバージョンが結構多いんですよね。これは整理してほしいなあ、せっかく手にしても「これじゃない」になる事が多すぎる。こういうCDって、純粋に音楽を楽しむというより、当時を懐かしみたいという所が大きいんでしょうし。
な~んて書きましたが、子供向け番組の枠ですからね、その中でこれだけの映像や音楽を作ったのは、職人気質に優れる日本の素晴らしさだったんじゃないかと。海外の幼児向け番組で、これだけのクオリティも保ったものなんて、僕は見た事がないです。円谷プロと冬木透さんは、やっぱりすごい(=^▽^=)。。
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音楽も二番煎じっぽいのが多かったけど、(ちょっと前に)神奈川で再放送やってた時に、何気に見ては元気もらってましたっ。(バラバとエースキラーの時とか、恥ず~。)ワンダバっぽいのも含めて、番組(曲も)に陰があるんですよね、それが凄く好きでした。(冬木さんの作曲でのベストがセブンであることに異論はないっすよ)