「ナポレオン・ボナパルトへの頌歌 op.41」。朗読、ピアノ、弦Qの作品です。Op.41なので、晩年のアメリカ亡命後の曲です。ナポレオンへの糾弾の詩(これがけっこう長い)を、シェーンベルク亡命の理由となったヒトラーへの糾弾に重ねている曲なんじゃないか、みたいに言われています。この曲は音列技法で書かれていて(音列はE / F / D♭ / C / G# / A / B / B♭ / D / E♭ / G / F#)、サウンドがけっこう3度積み(冒頭は短三和音と長三和音の組み合わせ!)の普通っぽい音でびっくり…アメリカに媚びたか?構造(特に横軸)は…この曲、聴いただけで構造を把握できる人なんていないんじゃないかと。僕が音大行ってた時の教授先生も、「『ナポレオンへの頌歌』の構造が良いとか傑作とか言ってる評論家見つけたら、そいつはインチキ野郎だと思っていいです。それに、聴いて構造を把握出来ない構造なんてただのマスターベーション、衒学でしかないですから」なんて言ってたな(^^;)。久々に聴き直した結果、僕もちょっと先生の意見に一票かな(^^).。