
僕が慣れ親しんでいた「calling you」は、バグダッドカフェのサントラではなく、このホリー・コールというカナダの女性ジャズ・ヴォーカリストの歌っていたバージョンでした(^^)。そして…このアルバム、タイトルのわりに、「BLAME IT ON MY YOUTH」は演奏してなかったりして(^^)。
この綺麗な感じの音(録音?)が大好きなんです(^^)。昔のブルーノートみたいに、グチャッとした熱いジャズな音も好きなんですが、ちょっと
冷たい感じもあるこの音が、ここにある音楽に凄く合ってる気がして、すっごく好き。4曲目の「smile」なんて、絶品です。音色だけでなく、音像を小さくした感じが綺麗。そして、
ドラムレスでピアノとコントラバスだけで歌を支えるこの編成が好き。僕、歌の伴奏にドラムっていらないと思うんですよね。もちろんあった方が良いと思う曲もあるけど、
メトロノームの役割ていどしか果たさない程度の8ビートや16ビートを叩くだけなら、シンコペーションの妙を消すという悪影響が大きすぎるので、歌伴奏にドラムは要らないと思う。 そして、ピアノとベースが、あくまで歌を活かすためにどうするか、という所を見つめているのがすごく好きなんです。ジャズって、ソロパートになると、なんというのかなあ…それが、熱い感情や美しい何かを伝えていると思える時はいいんだけど、「僕、けっこううまいでしょ?」という練習発表会に聴こえてきちゃうと付き合いきれなくなる事が多くてですね…(^^;)。でも歌伴奏となると、ピアニストやギタリストが突如として音楽的になる事がけっこうあると感じます。歌のメロディをどう発展させるかとか、演奏披露大会じゃなくって、とつぜん音楽を見つめはじめる、みたいな。前にも書きましたが、
オスカー・ピーターソンとか
ジョー・パスとかね(^^)。このCDも、指が速く動くとか、苛烈なソロを2コーラスぶっ通すとか、そんな事はまったくしませんが、音の選び方とか、アプローチが、すごく音楽的。自分のソロがどうとかでなく、音楽を見つめて音を選んでる感じなんですよ。大人だなあ。。
たぶん、
このCDは、ジャズというよりポップスに近いと思うんですが、でも決してイージーな事はやってないと思います。凄く音楽的で、良い意味で歌手や聴き手に寄り添っていて、やってる事が大人。…って、やっぱりピアニストの目線で音楽を聴いちゃうんだなあ、僕は(反省)。このCD、売れすぎて市場に大量に余ってるみたいで、アマゾンだと1円とか、馬鹿みたいに安く売ってるみたい。でも、内容が低くて安いというわけではないし、素晴らしいヴォーカルアルバムだと思うので、聴いた事のない方は、ぜひ!!大おススメです(^^)。
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Calling Youもこちらのバージョンを先に聴いていたので、映画の方になんだか違和感を感じてしまいました(汗)
このアルバムはよく聴いてます。とても好きですが、ついつい仕事のBGMとして流してしまいます。今度はもっと集中して深く聴いてみることにします。
Smileは、誰がアイディア出してどのような過程でこのようなアレンジになったのか不思議な感じがします。
深く聴いてみるといろいろ発見がありそうです。情報ありがとうございました!