そんなわけで、軟弱と言われようともホリー・コールが好きな僕ですが(でも、昔の音大仲間の間では恥ずかしくって言えなかった。だって僕は音大では現代音楽好きの人で、夜は硬派なジャズ専門のバンドのピアニストでしたから…)、かといってじゃあ彼女が特別にうまいジャズ・ヴォーカリストかというと、おなじぐらいの人は1000人ぐらいいて、しかも明らかにもっとうまい人もいるわけで、こういう確立されたジャンルで売れる売れないというのは、ヒットに恵まれたかどうかとか、運とか、色んなものに左右されちゃうんだろうな…な~んて思って聴いていました。彼女の特徴と言えば、オケをドラムレスで通した事と、キャラのはっきりした透明感のある高品質録音を続けた点ぐらいなんでしょうが、そんなの音楽的に言えばほとんど微差ですしね。。でも、最近ブログ友達の方が、カナダの旅行記を写真付きで書いて下さっていて、カナダ出身のホリー・コールさんの透き通ったような美的感覚がちょっと理解できた気がしました(^^)。
な~んて思っているうちに、クリスマスが近づいてきました!!これは、大昔、今の奥さんと結婚する前に、クリスマス前に「うちでケーキ食べるBGMになるCDでも買ってこうか」なんていって、TSUTAYAで平積みされていたものを手に取ったもの。「Calling you」のヒットからは何年も経っていて、ホリー・コール・トリオの事を忘れかけていた僕でしたが、「あ、
あのドラムレスのトリオにストリングスつき なのか!」というわけで、軟弱と言われようとも買った次第(^^)。選曲も、「ホワイト・クリスマス」とかそういうのはやってなくって、相当にセンスが良い。いや~、
売り方はメジャーレコード会社の下世話すぎるほどのゴリ押しだったグループですが、実際の音楽の内容は素晴らしい んです。そして、帰って聴いたら…予想どおり素晴らしかったです(o^▽^)o!超おススメは、6曲目「THE WILD WOOD CAROL」。普通ならオーボエで攻めそうなラインでバスクラを使っているんですが、これが効果絶大。息をのんで聴いてしまった…。
どうもこのCD、「calling you」の大ヒットにのっかって作られた、日本限定発売みたいです。すばらしい内容なのに、もったいない。。そうそう、大変に素晴らしいCDなんですが、音楽がなかなか深く、これはデート用BGMじゃなくって、本格的なコンサート・プログラム。けっこう暗いアプローチの曲も多いので、単純にハッピーなBGMではないです。でも、まちがいなく素晴らしいCD!!これまた、アマゾンではタダ同然で投げ売りされている模様。いやいや、数百円なんて、そんな低い内容じゃないですよ。仮にこれが8000円だったとしても、僕は決しておかしくないと思います。だって、ストリングスでホールのステージにあがった音楽なんて、ふつう数百円で聴ける方がおかしいじゃないですか…。もうすぐクリスマスですが、恋人と過ごすためのいいクリスマスBGMを探してるけど、ガキくさいのじゃなくって、また狙ったようなステレオタイプじゃなくって、センスいい大人なものを探している人におすすめです(^^)。
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Holly Cole は余り馴染みが無くて、クリスマスソングのCDを1枚だけ聞いたことがあります。
Christmas Time Is Here が、ずいぶんJazzyなアレンジだったという記憶だがあります。
カナダつながりで言えば、Daniela Andrade という女性ボーカリストが、透き通った空気感でちょっと気になっています。ポップス系の人ですが。
Bach Bachさんに言われてはっとしたのですが、北欧系Jazzに近い透き通ったサウンドは、真夏でも冷え冷えとしたカナダの気候風土に関係ありそうですね