
グレッグ・レイクさん追悼でクリムゾンの初期メンバーの音源を紹介するつもりが、聴いていたら初期クリムゾンにハマってしまいました(^^;)。。『リザード』は1970年発表のキングクリムゾンのサードアルバムで、このアルバムからベース&ヴォーカルがグレッグ・レイクからゴードン・ハスケルに変更。キングクリムゾンは、『クリムゾンキングの宮殿』、『ポセイドンの目覚め』、『リザード』の最初の3枚が似た傾向で、交響曲的なんですよね。同時期でも、ライブだとインプロヴィゼーションもバンバン飛んでくるので、もしかすると1枚目の大成功で、アルバム制作では1枚目と似たようなものが求められたのかも。結果、2枚目はアルバムの構成も曲調も1枚目とそっくりの劣化版みたいでつまらなくって(^^;)、しかしこの3枚目は魅力が満載。美しいと怪しいが混在しています(^^)。
このアルバムの魅力はなんといっても
B面の組曲「LIZARD」。これはシンフォニックな傾向にある初期キングクリムゾンの最高傑作でしょう!!僕的には、キングクリムゾンどころか、
「シンフォニック・ロック」なんて呼ばれる音楽の中でも最高の楽曲じゃないかと思ってます!中間転調部に入った時の美しさに背筋ゾクゾク、コールアングレの演奏パートなんて鳥肌ものです。ボレロっぽくなるところは笑っちゃいますが(^^)、でもロックでこんな演奏技術があったバンドも、また管弦楽法の知識があったバンドも空前のことだったんでしょうね。ちなみに、はじめて「LIZARD」を聴いた時の感想は、「ああ、『ガンダムのめぐりあい宇宙』の主題歌はクリムゾンのパクリだったのか」というものでした(^^;)。曲調もアレンジもそっくりです。
他には、A面1曲目「サーカス」も魅力ギッチリ。最初の解散までのキングクリムゾンの魅力は、スゴイとか美しいとかだけじゃなくって、なによりヤバい感じがあったところに尽きるんじゃないかと。「サーカス」では、おそらくこの譜面通りに演奏していたらけっこう美しい曲になりそうなもんですが、ギターのアルペジオが超絶にうまいだけでなく、ヤバさ満載。。曲の再起部では金管楽器でサーカスの呼び込みっぽいメロディがカウンターに入ってくるんですが、これも楽しいだけでなくどこかヤバい。曲も最後には不協和音で終わります。いやあ、うまいとか美しいだけだったら、僕はここまでキングクリムゾンにのめり込む事はなかったんじゃないかと。この危険な感じが、ゾクゾク来るんですよね。
というわけで、『クリムゾンキングの宮殿』にシビれて、似たような傾向のクリムゾンを聴きたいという方がいらっしゃいましたら、ポセイドンではなくリザードを聴きましょう。曲の完成度はファースト以上、とっつきは悪いかも知れませんが、聴きこむと「ああ、これはすばらしいわ」と唸らされる深みのあるアルバムだと思います!!
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今見たら3枚目になっていました。(2枚目は省略ですか?)
Lizardは、今聞いても管弦楽曲のような味わいがありますね。
(だからロックファンに人気が無い?)
1,2,3枚目は、一時期夢中になって聞いていましたが、
3rdは「ペトルーシュカ」を連想してしまうのは、ジャケットのイメージでしょうか?