
1980年前後ぐらいのロックバンドのアルバムって、1枚だけ聴いてそのまま卒業というものが、僕の場合は異常に多いのです。この時期青春まっただ中だったくせに、同時代の洋楽が肌に合わない不幸な学生でした(^^;)。これは、メタルの走りとなったロックバンドの代表作という触れ込みで友達が貸してくれた1枚で、1978年作。スピードメタルなんて言われるそうです。この偶数拍強調のタテノリな感じとbpm140ぐらいの心地よいテンポ感を「スピードメタル」と名付けた人は、ネーミングセンスあると思います(^^)。何となく
アイアンメイデンに近い部分もあって、そこにイギリスを感じたりもしてました。70年代後半のロックのステレオタイプといってもいいぐらい。
みんなうまいです。ヴォーカルはちょっと細いけど、うまいし申し分なし。ギターは王道的なHR/HM系のギターに少しだけ
ジミヘンが入ってる感じで、これもいい。ドラムのツーバスなんて、もしかしたら以降のメタルのお手本になったんじゃないかとすら思えちゃうぐらい。曲も外れがないです。これだけ好条件なのに、若い頃の僕にはピンと来なかった。そして何十年の時が流れ、久々に聴いたんですが…やっぱり肌に合わなかった_| ̄|○。。弱点はないんだけど、教科書通り過ぎて、退屈すぎると感じちゃうみたい。たとえば、ハーモニーが古典的すぎて退屈に思えちゃう。冒険的な音が全然入ってこないから飽きちゃうんですね。それはリズムやメロディも同じ。もっとヤバいのは、曲がぜんぶ歌謡形式なんですよ…。ここは、80年代以降の英米の大手レコードメーカーが作った「産業ロック」なんて言われるものに共通する所かも。このあたりからの英米のロックのレコードは、ヘタなものが減ってどれもみんなうまいけど、「たくさんの人が楽しめる」がキーワードででもあるかのように、個性はNG、難解なのもすべてダメみたいで、型にはまってしまった印象が…いや、いいバンドだと思うんですよ。スタイリッシュなものが好きな人には、最高のロックなんじゃないかという気すらします。あと、ジャケットがカッコいいと思う。。きっと、僕がロックから卒業するぐらいの年齢になってたんでしょうね。音楽でも本でも、年相応というか、ある年齢までに出会っていれば受け入れられるけど、ある年齢を過ぎてから出会うともう受け入れられない、みたいなものってある気がします。でも超有名なバンドだし、これよりいいアルバムもきっと作ってるんでしょうね。
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後追いだからかもしれないけど、古臭い音が苦手です。私のジューダス プリーストは次作からですね