
モダンジャズというのは、チャーリー・パーカーというとんでもないサックス奏者が登場したビバップという音楽以降を言うんじゃないかと勝手に思ってるんですが(^^)、チャーリー・パーカーが登場する前にサックスのスタープレイヤーがいなかったかというと、そんな事はなかったみたい。モダンジャズ直前はビッグバンドの全盛期で、その時期はビッグバンドの中で華麗なアドリブソロを演奏する管楽器奏者がスターだったみたい。ベン・ウェブスター、コールマン・ホーキンス、そしてこのアルバムの主人公のレスター・ヤングあたりは、その時期の音楽にうとい僕でも知ってるぐらい有名。どちらもカウント・ベイシー楽団という名門ビッグバンドの花形プレイヤーだったそうで。
モダンジャズ以降しか聴いていなかった高校生の頃の僕が、はじめて聴いたレスター・ヤングの演奏がこれ。でも、ビバップですらちょっと古臭い、ましてビッグバンドなんてダサい極致だと信じて疑わなかった当時の僕にとって、レスター・ヤングは有名だから1回ぐらいは聴いておこうか・・・というていどの人。そんな僕にとって、ビッグバンドでなくコンボのこのレコードは都合が良かったのです。そして…
うわあああああ気持ちよすぎる!!モダンジャズとは全然違うリラックスした雰囲気、メッチャ癒されてしまいました(*´▽`*)。。僕が子供のころに持ってたジャズのイメージって、お酒を飲みながら聴く静かな大人の音楽…みたいな感じだったんですが、これはまさにそれ(^^)。タイトル通り、このレコードはプレイヤーがLESTER YOUNG(ts)、VIC DICKENSON(tb)、ROY ELDRIDGE(tp)、TEDDY WILSON(p)、FREDDIE GREEN(g)、GENE RAMEY(b)、JO JONES(ds) と、有名人ばかり。レスター・ヤングはパーカー以前の人ですから、59年なんていったら全盛期はとっくに過ぎてるはずですが、こういう味のある音楽となると、指先のテクニックとかよりムードの方が大事。もう、虜になっちゃいました。
レスター・ヤングと言ってこのレコードを真っ先に挙げる人はあんまりいないかも知れませんが、でもこのレコードを悪く言う人も聴いた事がありません。
古き良きジャズのクラシックでリラックスした響きを楽しみたい方には断然おすすめの1枚!あと、モダンジャズ以降しか聴いた事のないけど、古いジャズを聴いてみたいという人にも、超おススメです(^^)。
- 関連記事
-
スポンサーサイト
レスター・ヤングはほんと素晴らしいですね。
思えば、僕らが子供の頃のジャズのメディアでの扱いや10才以上も年上の人たちのジャズ観って「ジャズ=モダンジャズ」だったんですね。それって「ロック=ハードロック」みたいなもんだったんだなー、って気がついてから、古いジャズを普通に聴けるようになりました。