チャック・ベリーの陰に隠れて、ブルースハープ奏者のジェームス・コットンさんも他界していました(;_;)。ハーモニカ音楽が大好きな僕ですが、ブルースハープ奏者はけっこう好みが分かれます。白人ではフーやビートルズみたいな「ついで」の人は、オカズとしては雰囲気あるけどハーモニカってこんなもんじゃない…という意味でイマイチ。でもポール・バタフィールドみたいな「マジ」の人の演奏は大好き!両者のレベルって大人と子供ぐらいに違うので、ホンモノのブルースハープをはじめてきいた時にはビビりました。本職の黒人ブルースのばあいヘタな人はまずいないんですが、サニーボーイはどっちも苦手(上手い下手じゃなくって、明るめで軽い音楽を好む所が肌に合わない;_;)、でもリトル・ウォルターは「ブオ~~~ン」ってものすごいブロウの仕方をして死ぬほどカッコいい!そしてジェイムズ・コットンは…思いっきりリトル・ウォルター系、めっちゃ好きでした。 僕にとってのジェームス・コットンは、とにかくマディ・ウォーターズのバンドに参加していたとき。リトル・ウォルターもそうですが、マディ・ウォーターズのエレクトリックバンドはハーモニカ奏者が絶品なんですよね。そして、ジェイムズ・コットン参加のマディー・ウォーターズのアルバムといえばこれ。1960年のライブアルバム、めっちゃ有名な1枚ですが、ヴォーカルのオブリを取るジェイムズ・コットンのブルースハープがとにかく目立ちます。1曲目のスロー・ブルース「I Got My Brand On You」からして、コットンのブルースハープ全開!!戦前のアコースティック・ブルースが大好きな僕にとって、エレクトリックなバンド・ブルースはあんまりツボじゃないんですが、ジェームズ・コットン参加時のマディ・ウォーターズのバンドは別。エレクトリック期のマディ・ウォーターズのアルバムでは、これが一番好きで、それってピアノとブルースハープによるところが大きいんじゃないかと。 ちなみにこのバンド、メンバーは… Muddy Wataers (vo, guitar), Otis Spann (piano), Pat Hare (guitar), James Cotton (harmonica), Andrew Stevens (bass), Francis Clay (drums)。有名人ばかりですね…というか、マディ・ウォーターズのバンドに参加したから有名なのか(^^)。僕自身がそうだったのですが、バンドブルースって、古臭い、単純、つまらない、ワンパターン…と感じる人が少なくないと思うんですが、当たりを引くとマジでハマります。落語やモノクロ映画みたいなもんで、一見地味だけど実は深い世界。このレコードは、個人的にはバンドブルースの中では大推薦の1枚。そして…ジェームズ・コットンさん、若い頃の僕に、やさぐれたカッコいいブルースを聴かせてウキウキさせてくれてありがとう。ご冥福をお祈りしますm(_ _)m。。