この人のとんでもない高速アドリブの中でも、僕が一番すごいと思うのは、このアルバムに収められた「Bird gets the worm」という曲の演奏。もうね、口では伝えきれません、強烈に速い!しかも速いだけじゃなくって音がいい!音が強い!強烈な疾走感、もう信じられませんでした。フュージョンみたいに速いだけで平坦という事はなくって、うねるように音がドライブします。ジャズが好きな人は、死ぬまでに絶対に「Bird gets the worm」のテイク3は聴いておくべし(^^)。ジャズといってもマイルス・デイビスどまりだった僕にとって、モダンジャズのスタートになったビバップなんて古いだけの音楽だと思ってたんですよ。ロックの世界でロックンロールなんて古色蒼然と決めつけてた時とおんなじパターンです(^^;)。ところが実際に聴いてみると、古いどころか、以降のハードバップやら何やらよりもテクニシャン揃い!思いっきり技術が高い人たちだらけだったのです。中でもパーカーは異常なレベルで、仮にパーカーが現代にいても余裕でトッププレイヤーだったでしょう。