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Category: CD・レコード > ロック・ポップス   Tags: ---

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『The Beach Boys / Pet Sounds』

BeachBoys_PetSounds.jpg 「アメリカン・ポップスにさんぜんと輝く大名盤!」…という触れ込みで、若い頃にワクワクして買ったアルバムです(^^)。まず気をつけなきゃいけないのは、ビーチボーイズといっても、このアルバムはまったくサーフミュージックじゃないという事。ポップスです。しかも、練りに練られたポップスです。山下達郎さんとか、ある時期の日本のポップスが目指した音楽って、まさにこのアルバムなんじゃないかと。

 実に練られたアルバム、これぞプロのしごと!ぶ厚いウワ~ンと鳴ってるリバーブの音とか、フィル・スペクターそっくり(^^)。でも…「サマーデイズ」のところでもちょっと書いたんですが、このあたりのビーチボーイズの音楽って、ポップスのウキウキする耳ざわりのよさとか心地よさだけじゃなくって、部屋にこもってひたすら音楽を作りつづけてるオタク臭を感じてしまうというか、ちょっとマニアックなものになっちゃった気が(^^;)。バンドだけじゃなくって弦や管やティンパニが入ったりしてますが、ピッチがあってなくて気持ち悪かったり、執拗にリフレインが繰り返されたり…ちょっと偏執的なかんじで、僕はこのアルバムを明るく楽しく聴く事が出来ないんです^^;。実際、これ以前のアルバムと比べると、不協和音の使われる量が圧倒的に多くて、これが緊張感を作る為に使われているようには僕には聴こえなくって、気持ち悪くするのが目的に聴こえちゃう…「DON'T TALK」とかは、とくににそんな感じです(^^;)。アルバムの最後は電車の走る音と犬の吠える声だし、曲やアレンジを仕上げる基準が、もう「心地よい」じゃなくなってたんじゃないかと。たしか、作曲をしていたブライアン・ウイルソンは、この辺でノイローゼになっちゃうんじゃなかったでしたっけ?映画監督のデビッド・リンチさんは、映画の中でアメリカン・ポップスを、楽しい表とおぞましい裏の両面を持つものとして使いますが、あのイメージって僕にとってはロイ・オービンソンとこの時期のビーチ・ボーイズがドンピシャ。久々に聴いたんですが、練りに練られて作られた素晴らしさの半面、戦後アメリカの西海岸の明るく幸福なイメージのビーチボーイズの終わりというか、明るい人の闇の一面を見てしまったような、そんなアルバムです(^^)。この後ビーチボーイズはさらに闇に突き進んでしまうという…そこまでいくと、逆に楽しめちゃったりするんですが(^^;)。

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Comments
No title 
BachBachさん、こんばんは。
このアルバムの中では“Sloop John B”が大好きです。
一番ペット・サウンズらしくない曲ですが(笑)。
Re: No title 
goldenblue さん、書き込みありがとうございます!「橋」について、僕も色々思う所があります。「橋」とか「トンネル」って、ちょっと象徴的な意味がありますよね。

そうそう、僕も"Sloop John B" ぐらいポップだと、好きなんです。これならサマーデイズに入っててもおかしくないと思うんですよね。問題はペットサウンズらしい曲の背後にあるヤバい部分でして…(^^;)。。

No title 
私の場合は、ペットサウンズを聴いて感じるのは、むしろアマチュア感です。ちゃんと音楽を勉強した人ならこんな音使いはしない、という箇所もけっこうある気がします。そこのあたりどうなんでしょうか・・・?

それだからこそ新しいものが出来たのではないかとも思えるのです。

God Only Knowsの間奏部分にも、私にはぎこちない音の組み合わせというか、違和感のある部分がありますが、私にとってはそこは素人っぽさに感じられるのです。
(だからこそよかったと思うのですが)

あくまで私の印象ですが・・・

(ただ、昔読んだ音楽雑誌で、Mojoだったかな・・・Good Vibrationを、アマチュアリズムの頂点、といった評価をしていたのがありました。昔のことで記憶があいまいですが・・・)

もちろんブライアンの音楽を作る姿勢はまさにプロだったと思うのですが・・・

このアルバムで私が好きな曲は、定番ですが、
Wouldn't It Be NiceとGod Only Knowsです。

Re: No title 
宮国さん、書き込みありがとうございます!

あ~なるほど、アマチュアっぽく聞こえるんですね。それって、実験的というか、型にはまってないというところをどう感じるかという事なのかも知れませんね。それが否定的に聴こえたら「アマチュアっぽい」で、肯定的に聴こえたら「アーティストっぽい」だったりして(^^)。

不協和に近いきわどい音の選択は、このアルバムにけっこうあると思います。原因は、音のタテの重なりが重要なビーチボーイズみたいなコーラスグループが、コードが進行していく曲中で「God only Knows」みたいに対位法にちかいことを持ち込もうとしたからなんだと思います。普通、対位法的な旋律同士の組み合わせを作る時って、コーラス同士でぶつけずに単声で組み合わせ、しかも各声部は一定の間隔を空けておくものだと思いますが、オルガンとウクレレが和音、それに2音以上のコーラスと主メロディを対位法的に絡めて…なんてやったら、音が混みあわない方がおかしい(^^;)。協和・不協和でいえば、このぐらいの不協和はニュージャズどころかクラシックの古い対位法音楽でも当たり前にあると思うんですが、問題は「心地いい」を前提に聴かれてしまうだろうポップスでこれをやった時に、聴く人がどう感じてしまうか、というところなんでしょうね。
No title 
丁寧な回答ありがとうございます!

Bach Bachさんの言われるとおりだなと思う部分もあれば、
そういうことではないんだ、という部分もあります。

ポップスにおける(肯定的な意味での)アマチュアリズムについては、気が向いたときにでも自分のところであれこれ書いてみたいと思います。

どこが気持ち良くて、どこが気持ち悪いのか、そこは共通する部分もあれば共通しない部分もあるのだな・・・と改めて思いました。

ただ、いずれにせよBach Bachさんの記事はいろいろ勉強になります。これからも記事楽しみにしています。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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