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Category: CD・レコード > ジャズ   Tags: ---

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『Count Basie / The Basie Big Band』

Count Basie The Basie Big Band いやあ、これは感動しました、素晴らしいではないですか…。これはカウント・ベイシーがPabloというレーベルに移籍して最初に録音したアルバムです。1975年吹き込みという事で、カウント・ベイシーの録音の中では晩節に入ったぐらいの感じでしょうか。
 少し前の日記で、「ジャズ・ビッグバンドの2大巨頭はデューク・エリントンとカウント・ベイシーだ」みたいな事を書きましたが、ジャズを聴き始めたころの僕の最初の印象は、エリントンの方が洗練されていて、ベイシーの方はドッカンバッカンと派手なエンターテインメント、という印象でした。エリントンはビッグバンドなのにアンサンサンブルが実に綺麗で、ビッグバンドなのにコンボを聴いているみたいなのです。一方のベイシーはというと、『ATOMIC BASIE』と『Basie in London』のように、ドッカ~ンと来る大エンターテインメントというイメージ。ところがこの70年代のカウント・ベイシーのアルバムを聴くと…うわあ、これはまるでデューク・エリントンじゃないか、すごい洗練されていて驚きました。行く所では相変わらずの爆発力ですが、トゥッティの決まり具合とか派手なソリではなく、アンサンブルの見事さに耳が行く、アレンジがなんともモダンで素晴らしい、感動してしまいました。1曲目「Front Burner」の、明確なテーマやメロディを提示しないままリズム隊とピアノだけで大楽節を回し、そこにフルートがアドリブのように重なっていきます。それを受けてブラスセクションのアンサンブルが奏でられ、その数が次第に増え…つまり、アドリブから曲のアンサンブルに入り、明確なテーマは最後なんですね。いやあ、これはカッコいい。トゥッティのキレぐあいが勝負のフォルテッシモ全開ビッグバンドだと思っていたベイシーは、カンサスシティ7のようなコンボを聴いて「あれ?これはカッコいいぞ」と思い、そしてこの70年代録音の洗練された感じで僕は参ってしまいました。これはアレンジのネティスコの隠れた大手柄ですね(^^)。
 いちばん受け入れられた頃のベイシーといえばスイング時代のベイシーか、再結成直後の50年代ベイシーなんでしょうが、僕としてはこのジャズの酸いも甘いも知り尽くしたような、芸術性まで感じる部分と分かりやすい大衆性の同居した70年代ベイシーのこの1枚が大推薦。いやあ、すばらしいです。


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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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