心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

Category: CD・レコード > クラシック   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

『スヴャトスラフ・リヒテル(pf) / ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲』

Beethoven_DiabelliVariations_Richter.jpg バックハウスダルベールリスト、というクラシックのピアノの天才の直系の系譜をさかのぼってきたところで、やっぱり行きつくのはベートーヴェン。これ、ぜんぶベートーヴェン直系の弟子筋というのがすごいですよね。しかもバックハウス以外はピアニストとしてだけでなく作曲家としても素晴らしい作品を残してるし、音楽家になっていいのはこういう人たちなんでしょうね。

 さて、ベートーヴェンというと、一般的には「運命」とか「歓喜の歌」みたいな交響曲を思い浮かべると思いますが、作曲の手本としては、ちょっと前に書いた「悲愴」や「月光」を含むピアノ・ソナタ全32曲がとにかく有名。なんといっても、クラシックの作曲様式の極みであるソナタ形式を整備してしまったんですから、すごい。そして、もうひとつ挙げるとしたら、この「ディアベリ変奏曲」が有名じゃないでしょうか。これは、ソナタではなく変奏という形式を使った曲です。変奏曲というとモーツアルトのキラキラ星あたりが有名ですが、ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」の場合、ひとつのテーマをなんと33にも変奏してしまいます。なんでそんなに変奏できるんだ…。集中しないでぼ~っと聴いてると、同じテーマの変奏だというのに気付かないものも多数あり。僕なんか、メチャメチャ集中して聴いていたつもりなのに「あれ?これも変奏なの?」と思ってしまった(^^;)。学生の時、変奏の分析課題は、この曲とブラームスの「ヘンデルのテーマによる変奏曲」でした。それぐらい、変奏曲という様式の代表的な作品です。ベートーヴェンが整備した様式や技法はとにかく多いんですよね。
 変奏曲というのは元のテーマを変奏していくわけですが、そのテーマ自体は、誰か違う人が書いたものを使う事が多くて、この曲もテーマ自体はベートーヴェンじゃなくってディアベッリという人が書いてます。そして、彼が書いたテーマの変奏を、色んな作曲家に依頼して作ってもらう、というのがディアベッリさんの最初の狙いだったんですが、その第1変奏の作曲を依頼したベートーヴェンの気合いが入りすぎて33もの変奏を作ってしまった(^^;)。おかげで、いろんな人が変奏したヴァージョンと、ベートーヴェン単独のもののふたつが完成してしまったという次第。ちなみに、みんなで作った方には、カール・ツェルニー(ベートーヴェンの弟子でリストの師匠)やリストの名前もあります。

 そして、このCDです。86年のライブ・コンサート録音。いや~素晴らしい!スヴャトスラフ・リヒテルというピアニストは、「20世紀最大のピアニスト」なんて言われる事もあるほどのものすごい人ですが、これは誇大広告じゃないな…と思えるほどです。クラシックのピアノって、ある線からいきなり天才的な領域とそうじゃない人の壁があると思うんですが、リヒテルとかアルゲリッチとかホロヴィッツとかグールドは、その線を越えているというか、次元が違うと感じます。リヒテル晩年の演奏で、けっこうテンポを落としている変奏もあるのですが、これが若いころは「年とって指動かなくなったからテンポ落としたのかな?」と思ったんですが、いま聴くと変奏で対応させるもののバリエーションを増やすためにやったんだとしか聴こえません。若いころの自分は何を聴いてたんでしょうか。若いって、それだけで弱点ですよね…。ディアベリ変奏曲の録音は他にも持っているのですが、僕は86年のリヒテルのこのコンサート録音の演奏が一番好きです。リヒテルについてはまたあらためて書きたいと思いますが、クラシックを聴かない人のために書いておくと、クラシックで有名な人で紛らわしいので気をつけておきたいのは、ピアニストはスヴャトスラフ・リヒテル、指揮&オルガンはカール・リヒターです。どっちも「Richter」なので注意!

 いや~今年はクラシックのCDのレビューをあまりできませんでしたが、クリスマス前に素晴らしいCDを聴けて良かったです(^^)。

関連記事
スポンサーサイト

Comments

04 2018 « »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
検索フォーム
アド
これまでの訪問者数
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Archive

RSS