フリージャズの名門レーベルESPの1枚、アルト・サックスのマリオン・ブラウンの1966年作品です!メンバーは、Marion Brown (sax), Benny Maupin (sax), Alan Shorter (tp), Ronnie Boykins (b), Reggie Johnson (b), Rashied Ali (dr)。 というわけで、あの大傑作『Geechee Recollections』の7年前、ブラウンさんがデビューして間もないころのレコードというわけで、ルーツが分かるんじゃないかと思ったんですが…お~、かなりジャズ寄りの音楽。曲のフォームこそジャズの主流となったバップ系統の音楽みたいにアメリカン・ソング形式ではないものの、ソロの組み立てもフレージングもリズムも思いっきりジャズ。フリー一歩手前だったコルトレーンの『至上の愛』とか、あのへんに近いです。フリージャズで1曲1時間とか平気で演奏していたころのコルトレーン・カルテットに参加していたラシッド・アリも参加してますが、このアルバムでは狂乱のドラミングではなく、けっこうタイトにリズムをキープしています。いや~、これ、ESPからリリースなのでフリージャズの印象が強いのかも知れませんが、もしこれがブルーノートから出されていたら、フリージャズではない扱いを受けていただろうな、と思うほどです。そして、かっこいい!!