
やっぱり
「探偵物語」といったら、工藤ちゃんですよね!あのハードボイルドなアクション俳優・松田優作が喜劇を演じたという伝説的なドラマ、メッチャ面白かった!子供のころ、
夢中になって観たテレビドラマがいくつかありますが、僕的にはこれか「ゆうひが丘の総理大臣
」のどちらかがナンバーワン。再放送があるたびに絶対に観るほどの熱狂的なファンっぷりで、DVDボックスが出た時には飛びついて買ってしまいました(^^)。
物語は探偵のところに舞い込んでくる依頼を探偵が解決していき、その中に人間ドラマが起きるという展開。喜劇といっても話そのものはしっかり作ってあるものが多くて、笑える部分はちょっとしたセリフのやり取りとか、ライターの火がやたら大きいとか、手錠を外しちゃうとか、そういう細かいところだけです。あ、あと、次週予告がふざけてて、これもめちゃ面白かった(^^)。で、そういう笑える部分は、ほとんどがアドリブだったそうで。アドリブといえば、
最終回の「昔、女がいて…」という伝説のひとり芝居の部分、あれも優作さんの完全なアドリブで、台本には何も書いてなかったんだそうで…すごい、そのアドリブ能力はマイルス・デイヴィスもビックリだよ。そしてアドリブやら細かいギャグやらが物語を流れるように楽しく見せる潤滑油の役割を果たしていて、1時間があっという間、ケラケラ笑いながら観てました。僕は松田優作初体験がこれだったもんで、あんなハードボイルドな人だったというのはあとから知ったぐらいでしたし。
役作りも魅力的。30歳前後の男が、ボロボロの探偵事務所に一人暮らししていて、隣にはかわいい女の子が住んでいてたまに電話番を手伝ってもらったり。街には入れ墨もんがいたり、ポン引きがいたり、そういう人ともうまい事やって友だちだったり。なんか、そういう生き方をしてみたくなるような魅力がありました。このドラマの大きなテーマは「街の人間模様」だと思うんですが(オープニング曲には「Bad city」、エンディングでも「Big City」なんて詞が出てくるし、各話タイトルも「サーフシティ」に「ダウンタウン」ですからね)、とにかくドラマの中で人が生き生きと生きてる感じが素晴らしかったです。優作さんって、演技がうまくないというコンプレックスがすごくあって、それだけに役作りには死ぬほど拘る人だったらしいです。その成果は、このドラマに見事に結晶したんじゃないかと。
そして、コメディ色の強いドラマだけに、たまにシリアスになる話がコントラストになってグッときます。最終回「ダウンタウン・ブルース」がハードボイルドなのは有名ですが、制作1話(放送2話)の「サーフシティ・ブルース」も見事なドラマ。失踪した男の影を負う女の物語「影を捨てた男」、范文雀の恨みに燃える未亡人の演技が見事な「復讐のメロディ」、悪女になりきれない女を演じるホーン・ユキ登場回「誘拐」など、脚本も素晴らしいものがひしめいてます。
日本のテレビドラマに残る大名作、観てない人は必見、観た人も100回ぐらい見直す価値のあるドラマだと思います!
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これはリアルで見てましたねー。高校の時の再放送も。
深い意味はまるでわかってなかったから、今見ると全然違う発見があったり、面白いと思ってたことが全然つまらなかったりするのでしょうけど。
このSHOGUNの影響でAB'sや芳野藤丸を聴いたり、松田優作がべた褒めしてたとこからARBやアナーキーを聴くようになったりもしました。