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Category: CD・レコード > クラシック   Tags: ---

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『J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集全巻 グールド(p)』

Gould_Bach_Well TemperedClavier バッハの平均律クラヴィーアといえば、やっぱり最初に名のあがるのはリヒテルの演奏でしょうし、速度記号も何も書いてないバッハの時代の音楽を演奏するには、リヒテルみたいな先人たちが「このくらいのテンポでこんな感じに声部を対照的にするといいんじゃない?」みたいに開拓してきた解釈を前提に進んでいくので、リヒテルの演奏は絶対に聴かなきゃいけないと思います。でも僕はリヒテルよりもグールドの演奏のものの方がたくさん聴いてきたかも(^^)。

 グールドの演奏ですが、リヒテルの演奏を聴いた後に聴くと、クールです。ただ、それって録音の面もけっこうある気がします。リサイタルをやめて以降のグールド(このあたりの事は、『グレン・グールドの生涯』なんかにけっこう詳しく書いてありました)は、スタジオとかの狭い部屋で録音をするようになりますが、そうなると録音が狭い部屋で弾いてるみたいな響きになってしまって、クラシックのピアノ演奏を楽しむには音に色気がないんですよね(^^;)。でも、もしこの演奏にホールの響きが足されていたらと想像すると…おお、これは素晴らしい平均律クラヴィーアなんじゃないかと!
 リヒテルの演奏に比べて、あんまり人間的な表現に流れずに、構造を強く見つめてる感じ。なんてったって長短24調をすべて使って、すべてが前奏曲とフーガで出来てる曲集ですから、曲自体が構造を見つめているわけですし、その構造が見えやすくなっている演奏は、自分で演奏して楽しんでいる僕には嬉しい(^^)。その中でどのぐらい音楽を躍動させるかは、演奏技術以前にセンスが問われるんじゃないかと。グールドは、強くいくところは強く弾くし、クールに見えて演奏自体は意外とコントラストが強くてタッチもはっきりしていて(だから、やっぱりクールに聴こえるのは響きが少なくてマイクが近い録音のためという部分が少なくないなんじゃないかと)、かといってエスプレッシーヴォにはなりすぎないです。このへんのさじ加減を考え抜いた事が、グールドが平均律クラヴィーアの録音に10年近く費やした理由なんでしょうね…。人間的すぎずに、構造の宇宙を見事に描き出すバッハのフーガに合っている演奏に感じました。とかいって、グールドはたまに声に出して歌っちゃってますけど(^^;)。

 というわけで、グールドの演奏した平均律クラヴィーアは、自宅録音みたいな音だけど演奏はすごい、音楽というのは特殊な言語みたいなもんでその読み方が出来ない人には意味不明な言語かも知れないけど、大人になったらバッハの言語を理解できるぐらいの人間になりたいもんだ、というお話でした(^^)。ああ、これで録音がホールでいい音だったら…。リサイタル引退後のグールドは、スタジオ録音みたいな音で損してる気がします。

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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
2015年の年間ベストCDのトップに挙げた喜多直毅カルテットの新譜が出てました、気づかなかった。最近ラティーナを読んでなかったから、ラテン系の音楽の情報が途切れちゃってるんですよね。近所の本屋が潰れたのが大きいです。今はちょっと買えないけど、今年中には買いたいなあ。 intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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