
1968年発表の
クリームのサード・アルバムは2枚組!1枚目がスタジオ録音で、2枚目がライブ。
とうとうクリーム驚異のライブ演奏がレコードで登場という1枚だったわけです(^^)。
あの有名な「クロスロード」の演奏も、このライブサイドに収録されています。学生の頃、ロック・ギターのとんでもなくうまい先輩がいまして、その人が「ギターのアドリブソロでいちばん好きなのはクリームのクロスロードだ」なんて言ってました。ギターじゃない僕には、先輩のいってる事の半分も理解できませんでしたが、ギターを演奏する人には何かすごい所のある演奏なんでしょうね。いかにもクラプトンがロックに攻める時のソロアドリブ、って感じです(^^)。
1枚目のスタジオ録音では、「ホワイト・ルーム」なんかの名曲も入ってます。でもやっぱりスリーコードの曲が多いので、いくらいいゼクエンツを作っても、さすがにアルバム3枚目となると飽きてしまいました(^^;)。ブルースの曲のコピーか、ジャック・ブルースかジンジャー・ベイカーの書いた曲のどれかなんですが、もう少し作曲面に工夫があったらクリームはさらにすごいバンドになったんじゃないかと思います。そんな中、サイケな「As You Said」はメッチャ面白い曲!でも、こういう曲になると今度は演奏が駄目になって、アドリブが構成音ぐらいしか使えなくなるのが、ジャズなりクラシックなりのインプロヴィゼーションを勉強してないクラプトンの限界なんでしょうね。
ジミヘンもここを突破できなかったし、ジャズとの差は和声とインプロヴィゼーションの関係という理論面にあったんじゃないかなあ。知らない事で定型以上の事が出来ない不自由さがあるというか。そういう意味でいうと、サイケの時代、ある程度以上の演奏レベルをキープしたまま、転調部分の作曲なりアドリブ演奏を突破できたグループっていなかったのかも。…あ、
ディープ・パープルと
キング・クリムゾンがいますね(^^)。
そして2枚目のライブ、これはクリームの魅力全開!アドリブ演奏に突入したらものすごい白熱度、10分でも15分でも止まりません(^^)。ほぼ構成音とワンスケールと経過音だけのアドリブですが、
考えるよりも先に手が出る疾走感が凄い!いや~これは何度聞いても全員カッコいい!この2枚目は絶対に聴くべし!! 僕がこのアルバムをはじめて聴いたのは中学生の時でしたが、これをきいてなかったらアドリブ炸裂のジャズに走る事もなかったんじゃないかと。クリームを体験した事で、今まではテレビや映画で聴く音楽しか知らなかった僕の目の前に、まったく知らない音楽の世界がどんどん開けて行きました。コードをジャカジャカ弾く程度のそれまでの
ロックに、プレイやインプロヴィゼーションのすごさで魅せてしまうという新しい領域を作りだした歴史的なアルバム。スタジオサイドは若干かったるいですが、
ライブサイドは強烈のひと言で、間違いなくロックの大名盤の1枚、おすすめです!
- 関連記事
-
スポンサーサイト