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『モーツァルト:交響曲第35番《ハフナー》、36番《リンツ》 バーンスタイン指揮・ウィーンフィル』

Mozart_Symphony35 36 bernstein 18世紀中ごろから19世紀前半あたりに、「ウィーン古典派」なんて呼ばれる音楽がありました。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの3人が代表格です。うちベートーヴェンは古典派とロマン派の中間な感じの曲も多いので、「これぞ古典派!」な音楽はハイドンとモーツァルトじゃないかと。これがヨーロッパの宮廷音楽みたいな感じで、若いころの僕は良さがぜんぜん分からず。ところが、はじめて面白いと思ったきっかけになった曲がありまして、それがモーツァルトの交響曲35番「ハフナー」でした!この曲、モーツァルトが書いた交響曲の中でも傑作といわれてます。あ、あと、35番と36番は、モーツァルトがウィーンに移住してから書かれた曲で、全部で41番まであるモーツァルト交響曲の中ではかなり最後の方の曲です。といっても35歳で死んじゃった人なのでまだ20代の時の作品ですが。

 とはいうものの、最初は何回聴いてもやっぱりダメでした(T_T)。優雅すぎて緊張感なさ過ぎ、現代とはあまりに価値観が違いすぎて面白くない…。これを面白いと感じたのは、作曲の勉強を始めてからでした。当たり前といえば当たり前ですが、近現代のクラシックの方が刺激に満ちてるし凝ってるので、パッと聴きは面白いんです。でも、発展した後の音楽だけに、いざ作る側に回ろうとすると高度で難しく、理解するだけでも大変でした。「こりゃ基礎から勉強しないと太刀打ちできないぞ」ってわけで、作曲技法や楽式論を一生けんめい勉強し始めたんですが、その題材はだいたいベートーヴェンかバッハでした。そして、音楽を構造的に理解して聴くという事が少しは出来るようになった頃、あらためてモーツァルトのハフナーを聴くと…動機、動機の変奏、小楽節、大楽節、基礎楽式、そして対位法的な処理にカデンツ、どれもこれもメッチャきれい!「ああ、見事にソナタだな」とか「第2主題を強調しないまま展開部に突っ込むのか」とか、メチャクチャ面白い!そして、後期ロマン派以降の音楽なんかに比べて、構造に無駄がなくて見事だったのです。でもこれを単純といってはいけない、実際に音楽を聴きながらその構造や音の変化や発展や対立、要素の関係性などを追っていくと、退屈なんて言ってる暇はないです。なんといっても構造的に無駄な所が全然ないので、退屈に思う瞬間がないのでした。まったく同じ事が36番「リンツ」にも言えます。

 そして、このCDの日本盤の解説が素晴らしかった!解説を書いているのは佐々木節夫という方なんですが、「これが主題で…」と、「ここで下降旋律を使って戻して…」と、具体的な構造分析をしていて、この音楽をものすごく分かりやすく聞く事が出来たのです!ライナーって、「これが代表作だ」とか、「なんと美しい」とか「見事なレガート」とかそんな事ばかり書いて、ぜんぜん解説になってないものもありますが、これは僕には本当に助かりました。というわけで、もし買うなら佐々木さんの解説つきの日本盤がオススメです(^^)。
 
 はたしてこういう聴き方がモーツァルトの音楽の一般的な聴き方かといわれると、きっと違うんでしょうね。でも、やっぱり優雅な宮廷音楽的な響き自体は現代の価値観とあまりに違うし、現代から見た場合の古典派の価値を、洗練された構造と様式に感じるのはそれほど不自然じゃないと思うのです。なるほどモーツァルトの交響曲最高峰にあげられるだけのことはある、無駄な部分がまるでない見事な構造の曲でした!

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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
2015年の年間ベストCDのトップに挙げた喜多直毅カルテットの新譜が出てました、気づかなかった。最近ラティーナを読んでなかったから、ラテン系の音楽の情報が途切れちゃってるんですよね。近所の本屋が潰れたのが大きいです。今はちょっと買えないけど、今年中には買いたいなあ。 intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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