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『ルネサンス・モテトゥス集 ターナー指揮、プロ・カンティオーネ・アンティクヮ』

Motets of Renaissance_turner ターナー指揮・プロ・カンティオーネ・アンティクヮのCDでは、こんなCDも持ってます。僕の場合、このCDを聴いてラッススに興味を持って、ラッススの単独CDに進んだという順でした。「15・16世紀の宗教音楽《フランス・フランドル楽派》」というLP10枚シリーズの中から、モテトゥスをセレクトして作ったCDですが、ラッススやジョスカン・デ・プレといったフランドル楽派の作品ばかりでなく、ルネサンス音楽の口火を切ったイギリスの作曲家ダンスタブルの曲から、スペイン人作曲家モラレスやローマ楽派の重鎮パレストリーナの曲もセレクトしてあって、「ルネサンス・モテトゥス集」のアルバムタイトルに偽りなしの内容でした!

 ルネサンス音楽の有名作曲家がダ~ッとひと通り入ってるので、初心者な僕にとってはめっちゃ嬉しい1枚でした(^^)。作曲家のセレクトや並べ方も見事です。でもこれを「いいセレクトだ」と思えた事はずいぶん後の感想で、買った当時はルネサンス音楽はどれもこれも似たような綺麗なコーラスのキンタロー飴に聴こえて、違いが分かりませんでした(^^;)。それって僕の耳がまだ幼かったからですが、きっと僕みたいな人も少なくないはず。そんな僕は、このCDと合わせて、作曲家の柴田南雄先生の書いた『西洋音楽の歴史 上』という本を読んだところで古楽がようやくわかりはじめ、そしてこのCDを聴いた事で、かなり頭が整理されました。柴田先生の本はグレゴリオ聖歌からルネサンス音楽までを、恐ろしく分かりやすく、それでいて細かいところまできっちり掘り下げてあって、バッハ以前の西洋音楽を知らなかった僕には超有り難かったのです (^^)。そして、ルネサンス音楽の様式や背景が分かってくると、バッハ以前の音楽も、すでにその形式としては完全と言えるところまで洗練されていたことが分かります。ルネサンス期の作曲家は天才ぞろいと思わざるを得ないほどの精巧さ。ポリフォニー音楽の最高峰ってルネサンス音楽なんじゃないかと思うほどです。

 ちょっと分かってくると、ポリフォニー最高峰の時代のポリフォニーの代表格モテトゥスだけをあつめたCDが面白くないわけがありませんでした。特に素晴らしいのが作曲家のセレクトなんですが…これ、まさに柴田先生の本を読んでから選んだんじゃないかというほどに、本に準拠してます。例えば、柴田先生はアルス・ノーヴァという中世の作曲スタイルからルネサンス音楽へと交替していくところで、イギリス人ダンスタブル、フランドル人デュファイとバンショアの3人を挙げているのですが、このCDの最初の3曲の作曲家がこの3人なのです。以降も、ルネサンス後期まで、柴田先生が重要と見た作曲家は、ほぼ同順序で全部取りあげられます。このCD、解説もしっかり書かれているのですが、なんてったって300年近くにまたがるルネサンス音楽をCDの解説だけで語るのは不可能というもんです。そんなわけで、柴田先生の本を読みながらこのCDを聴くと、音楽の良さや特徴が5倍も10倍も分かりやすくなるんじゃないかと。1曲目に入ってるダンスタブル「聖霊よ、来りたまえ」は4声モテトゥスですが、アイソリズムを使った多重マトリクス構造、これを追っかけるだけでも…すげええええ、先頭バッターにしてこの技術。あと、名前しかきいた事がなかったイザークの「天の女王、喜びませ」という曲は、みじかめの旋律が色んな声部に引火して、線香花火のようにパチパチと広がっていく感じ。すごく面白かった!ポリフォニーって、書けるだけですごいと思ってしまいます。いったいなんなんだ、ルネサンス期の作曲家たちのこの作曲技術の高さは。。

 演奏は…前にこの合唱団のラッソ作品集を聴いた時は、ひとり音痴な方がいて聴くのが辛かったんですが、こっちのCDは大丈夫、見事なハーモニーです!あの人、クビになったのかな(^^;)。というわけで、合唱に関しては安心して身を任せる事が出来ます。今風に妙なアクセントをつける事もなく、飾りすぎない清廉とした男声合唱、こういう素直な歌い方の方が実際のルネサンス音楽に近いんじゃないかなあ、僕はヒリアードみたいな歌い方より、こっちの方が好きです(^^)。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
2015年の年間ベストCDのトップに挙げた喜多直毅カルテットの新譜が出てました、気づかなかった。最近ラティーナを読んでなかったから、ラテン系の音楽の情報が途切れちゃってるんですよね。近所の本屋が潰れたのが大きいです。今はちょっと買えないけど、今年中には買いたいなあ。 intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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