
サン=サーンスを聴きなおしていたのは、最近こんなCDを買ったからでした(^^)。これはいい意味で予想を裏切られました。交響曲3番の
あまりの音の良さに感動してしまった。サン=サーンスの音楽にここまで感動したのは初めての体験、僕の中ではロマン主義保守派のひとりという程度の認識だったのがまったく変わってしまうほどの衝撃、素晴らしかった!
若い頃、いいアンプとスピーカーを買いました。何食昼飯を抜いたことか(^^;)。オーディオに凝ったこともあって、いい音になるように色んな工夫をしました。電源ケーブルに何万円とか、そういうオカルト的なことはしてないんですが、スピーカーの角度調整とか、トランスをいいのに取り替えるとか、音の反射を考えてカーテンをつるすとか、そういうのはけっこうがんばったんです。そんなもんで、誰かが遊びに来ると、「いいオーディオってこんなにいい音するんだ、驚いた」みたいな事を言われる時があります。オーディオの真価が発揮されるのはやっぱりアコースティック楽器を使った音楽のときで、オーケストラ作品なんて、音楽以前に音に圧倒されて「生きてて良かった」なんて思う時すらあります。
いいオーディオといい演奏&録音のコンビは、人生の幸福度に直結するほどの強烈な至福体験なので、ほんとに人に薦めたい趣味です。アンプとスピーカーはいいもの買えば一生モノなので(^^)。「いいヘッドホン」なんていう人が居ますが、ヘッドホンはどこまで行ってもいいアンプ&スピーカーの音には届きません。
そしてこのCDです。
サン=サーンスの交響曲3番はかなり特徴ある音楽で、交響曲なのに教会オルガン入り、2楽章形式(とはいえ実質4楽章ですが)、循環形式の使用というわけで、ど直球のロマン派音楽には違いないんですが、すごく新鮮です。第1楽章の最初に和弦がひっそりとクレッシェンドしながら鳴るんですが、ここがデュトワ&モントリオール交響楽団の演奏と、このCDの録音がメチャクチャよくって鳥肌もの!この音の凄さを言葉で伝えられないのがもどかしいです。さらにこの曲、いきなりバーンと来るんじゃなくて、少し悲壮感ある主題がひっそりと鳴って徐々に上がって行くんですが、この徐々に迫ってくる弦の音がまた強烈。さらにポコ・アダージョとなる第1楽章後半のオルガン大フューチャー部分のオルガンの音が美しすぎてやばい。
あまりの音の素晴らしさに圧倒されてしまって、本当に涙が出てきてしまいました。
音楽もそうですが、それ以上に音の良さにやられた1枚でした。このCD、昔から「音がいい」と言われてたんですが、去年(2017年)安くなって再発されたので、狙っていて買ったんですが、録音自体は1982年。いやあ、オーケストラがこんなにいい音で響くCDを聴いたのは初めてかも。
サン=サーンスもロマン派もそんなに好きでない僕ですら感動してしまった1枚、これは大推薦です!!
あ、そうそう、ちなみにこのCD、「交響曲第3番」がモントリオール交響楽団演奏で、オルガニストはピーター・ハーフォード。「動物の謝肉祭」はロンドン・シンフォニエッタで2台ピアノはパスカル・ロジェとクリスティーナ・オルティス。録音やマスタリングを含めたオーディオ面での素晴らしさも勿論ですが、素晴らしい演奏あってのものであることは勿論でございます(^^)。。音楽っていうのは、歳相応のものを聴くべく挑戦した方がいいですね。うちにあるCDやLPの整理ばかりして知ってるものばかり聴いてるようではダメだと思いました。知らないところに踏み込んで素晴らしいものに出会った瞬間の感動って、けた違いでした(^^)。
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