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映画『レッド・ドラゴン』

RedDragon.jpg  『羊たちの沈黙』と同じように、捜査官が天才精神科医の猟奇殺人犯レクター博士の推理力を借りて連続殺人犯を追い求める映画です。2002年公開なので、映画としては『羊たちの沈黙』の11年後の制作となりますが、物語の順序としてはこっちの方が羊より先です。トマス・ハリスの原作では、レクター博士ものの小説としてはこれがいちばん最初に書かれたものだとか。

 一家皆殺しをする連続殺人が起きます。どちらも殺し方が異常で、家族を殺した死体の目に鏡をねじ込み、その死体の前で女を犯し、そして殺します。しかも、殺人は満月の日に限定。この捜査にFBI捜査官グレアム(エドワート・ノートン)が挑みます。そして、かつては自分の協力者でありながらも、人の肉を食う猟奇殺人を犯して牢獄に繋がれている天才心理分析官レクター(アンソニー・ホプキンス)の推理力を借りて、犯人に迫ります。

 プロットが『羊たちの沈黙』とまったく同じですが(^^;)、でもこっちの方がぜんぜん面白かった!!なにが違うかというと、連続殺人犯の描写が丁寧である事です。なぜそういう事をする人物になってしまったのか、今はどうやって生きているのか、何を考えているのか、こういうところがとてもよく描けていて、見ていて「なるほど…」と思えるのでした。「羊」のほうだと、言葉で説明されるだけの張り子の犯人犯みたいに感じちゃったんですよね。異常心理の解明やプロファイリングが映画の見どころのひとつなだけに、ここは超重要だと思うんですが、さすが前作から11年後の制作、洗練されてます。
 また、物語が他の知識にまで波及していくところがいいです。この映画で象徴的に描かれる「レッド・ドラゴン」ですが、これは詩人であり画家でもあったウイリアム・ブレイクの絵画から取ったもの。なぜそれが重要であるのかは、この映画単独ではおさまりません。ブレイクといえば、音楽ブログ的にはドアーズのバンド名の由来になった詞の原作者だとか、メッチャクチャにサイケデリックな詩や絵画を書いていて、その解読は幻想文学どころの騒ぎではない深遠なものを感じますが、そういう所につなげているのが、この映画の深みを増しているようにも感じます。

 これはよく出来た映画です!もし『羊たちの沈黙』シリーズのなかでひとつだけを見るなら、僕ならこれを推薦します!羊以降、こういった異常犯罪の心理分析や犯人のプロファイリングというのは、映画やアメリカのテレビドラマのフォーマットのひとつになりましたが、その中でも屈指の名作と思います!

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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