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『池辺晋一郎:ストラータ 室内楽作品集Ⅱ』

IkebeShinIchiro_Strata.jpg 日本人の現代音楽作曲家のビッグネームのおひとり池辺晋一郎さんの室内楽作品集です!池辺さんって、世間ではN響アワーの司会とか大河ドラマや宮崎アニメ『未来少年コナン』あたりの劇伴作曲家としての方が知られているかも。実は海外留学経験がなく(!)、東京芸大で矢代秋雄、三善晃、島岡譲さんらに師事していたそうです…いいなあ、東京芸大は。こうして海外留学がなくても一線級の作曲家への道が残っているんだから…そりゃ、入れた時点でそれだけの事をやってきてた証拠なんだから、本人の実力ですよね(^^)。

・《クレパ》7章(1966)
・無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1965)
・君は土と河の匂いがする(1994-6)
・ストラータⅣ
・クァトルバランス
・ストラータⅤ

 「クレパ」は、池辺先生の出世作で、室内協奏曲。東京芸大在学中、三善晃先生のクラスでの試験提出作品だったそうです。メシアンの「わが音楽語法」から影響を受けて、セリーが流動的に変化する「流動セリー論」という論文を書いて、これはその実践作だったそうです。たしかに面もちが現代音楽的で、でも12音セリーではなく、調をしっかり感じました。ただ、技法だけの作品に聴こえてしまったんですが、そう聴こえさせないためにはどうしたらいいんだろう、分からない。演奏の問題なんだろうか…ひとつ言えるのは、構造の堅牢さとか、書式のプロっぽさは、東京芸大在学中から若手のホープと言われていただけのことはあると思いました。バレンボイム演奏のメシアン「世の終わり」とかと比べちゃうからあれなんであって、20歳そこそこでこれはやっぱりすごいわ。

 「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」、これはすごい!バルトークの無伴奏ヴァイオリン・ソナタに影響されて書いたそうです。ソナタという名前から古典的な作風を想像してしまいそうですが、あくまでそれは構造だけの話であって、和声やら何やらはかなり近現代。古典と現代の均衡が美しいです。本当は第4楽章もあったそうですが、それも聴いてみたいなあ。

 「君は土と河の匂いがする」と「クァトルバランス」は、いずれも室内楽アンサンブルで、雰囲気が武満徹さんの音楽みたい。現代的でありつつも幽玄。ああ、この2曲もすばらしい。

 「ストラータⅣ」「ストラータⅤ」は、94-5年の作品という事で、けっこう作風が変わった感じです。なんというか…2重奏なんて、いかにもプレイヤーの表現を前面に出せそうなんですが、妙にデジタルな感じで、プログレっぽかったです。Ⅳはオーボエとコントラバスのため2重奏曲。Ⅴはミニマルっぽいというか、同じ音型をインテンポで平たくガシガシ演奏し続ける感じ。こういう、頭の中だけで考えたような、鳴らない音楽って、僕はあんまり好きじゃないのでパスかな…。

 というわけで、池辺先生の室内楽曲、作品によってけっこう作風も技法も変わっていて、なるほどポストモダン期の作曲家なんだなあと感じました。僕的には、「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」「君は土と河の匂いがする」「クァトルバランス」の3曲が素晴らしいと感じました!

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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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