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Category: CD・レコード > ロック・ポップス   Tags: ---

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『Pink Floyd / The Dark Side of the Moon』

PinkFloyd_DarkSideOfTheMoon.jpg 1973年にピンク・フロイドが発表したアルバムです。日本タイトルは『狂気』、ピンク・フロイドで一番有名なアルバムではないかと。こいつがなかなか僕の中ではクセモノだったのです。。

 多くの音楽好き青年がそうだったように、僕も若いころにプログレッシブ・ロックにどっぷりハマったのでした。その頃、音楽雑誌でのプログレの扱いはイギリスのバンドの事で、本命ピンク・フロイド、対抗キング・クリムゾン、三番手でイエスぐらいに扱われていた印象。プログレの中でも『狂気』との出会いは比較的早くて、音楽も詞も新鮮。「プログレってダントツに面白い、ピンク・フロイドってすごい」と思ったのでした。例えば詞。「Breathing in the air」では、「all you touch and all you see is all yourlife will ever be」なんて言葉が出てきますが、訳せば「あなたの触るもの見るものすべてがあなたの人生そのものとなるだろう」。それまで「俺はスピードキングだ」とか「乾杯、いま君は人生の」なんてものが歌の詞だとばかり思っていた中坊にとって、まったく新しい世界を開いてくれた音楽だったのでした。

 でも、キング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』を聴いてビックリして、クリムゾンの方がぜんぜんすごいと思い、『狂気』は2位に転落。更にクリムゾンの『太陽と戦慄』『RED』を聴いてぶっ飛び、「クリムゾンの傑作って、そもそも宮殿じゃないじゃん」と思って、狂気は5~6位ぐらいに転落。さらにピンク・フロイドの『神秘』『ウマグマ』を聴いた瞬間に「そもそも狂気ってピンク・フロイドの中でも上位の作品ですらないじゃん」となり、さらにジャーマン・ロックやAREAあたりのイタリアン・プログレと出会い…もうこの辺まで来ると、『狂気』は完全に圏外。圏外どころか、いつの間にか「狂気はプログレじゃなくって、ギミックを増やしただけの産業ロック。ピンク・フロイドが妥協してからの音楽」という印象になってしまったのでした。。ピコピコ鳴っているリング・モジュレーターの音はシンセやエフェクターをいじってるだけのお遊び。時計の音やレジの音も、最初は面白く感じていたはずが、チープなギミックにしか聴こえなくなってしまったのです。だから高校生になった頃には、「フロイド聴くなら『ウマグマ』か『神秘』。『狂気』が良いなんて言ってるのはプロレスのギミックに簡単にだまされる子どもと同じだね」な~んて生意気な事を言い放っていたのです。いやなガキだね(^^;)。そんな風にして僕はいつしか『狂気』を聴かなくなり、30年近くが経ちました。

 そして、久々に聴いた『狂気』は…実に良かった(^^)。。ギミック部分やシンセのモジュレーション遊びなんかは、さすがに色んな音楽を体験した後で聴くとやっぱり幼稚に感じるというか、あまり面白くありませんでした。でも、残った「ただのポップス」が、メチャクチャに気持ち良かった!「Breathe」や「The Great Gig In The Sky」や「Us and Them」なんて、ロック版サティというか、『アビイ・ロード』B面に匹敵する完成度というか、こんなに良いポップスもないだろうというほどの完成度、本当に心地よかったです(^^)。音楽としてのピンク・フロイドは『神秘』と『ウマグマ』が圧倒的と感じますが、こういう「ちょっと凝った産業ロック」みたいに方針転換した後のフロイドは、あくまでポップスとして聴けば本当にすばらしかった。

 30年近くも聴いてなかったし、聴く気にもならなかったもので、最後に1回だけ聴いてこのアルバムは手放そうと思ってたんです。でもこんなに心地よく感じるなんて、実にうれしい誤算でした。僕はアルバム『おせっかい』は好きなので、チープなギミックさえ気にしなければ、曲のムードが『おせっかい』にそっくりなこのアルバムをつまらなく感じるはずがなかったのかも。それに気づくのに30年もかかってしまった(゚ω゚*)。どんなレコードも、手放す前に一度は聴いておくべきですね(^^)。

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Comments
凄いとか凄くないかはわからないですが 
一度聴き始めると、必ずラストまで聴いてしまうアルバムです。
逆に言えば、それだけの時間がない時はこのアルバムは聴きません。
Re: 凄いとか凄くないかはわからないですが 
ボネ太郎さん、書き込みありがとうございます。

そうですね、アルバム1枚でトータルという作りである事は間違いないですものね。最後まで聴きたくなる気持ちは、僕もそうかも。

スムースロック 
もちろん、リアルタイムで散々聞いたし、好きでした。
数十年後の今、改めて聞くと、全然プログレという感じはせず、
(昔、プログレっぽいと思っていた部分は、まさにギミックですね、Bach Bachさん言うとおり。)
もし、スムースロック、というジャンルがあるとすれば、
これはそのジャンルの最高傑作じゃないかと。
ともかく、ものすごく聞きやすい。かといって幼稚でない。
大人のポップロックというかミュージックですね。
Re: スムースロック 
AKISSH さん、書き込みありがとうございます!

ああなるほど、スムースロックですか、言い得て妙ですね!
そうなんですよね、僕も「プログレ」という先入観が強すぎて、プログレというには…と思いこみすぎて離れていたのかも。ポップスとして聴けば最高のアルバムだと、久々に聴いて思いました(^^)。

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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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