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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『The Trapp Family Singers / Christmas With the Trapp Family Singers』

Trapp Family Singers_Christmas With the Trapp Family Singers トラップ・ファミリーのCD、こちらはクリスマス曲集です。クリスマス曲集といっても日本でいうクリスマス曲とは若干ずれていて、教会音楽という感じバッハヴィヴァルディどころか、ルネサンス音楽のパレストリーナやグレゴリオ聖歌まで入っていました。

 CDのジャケット写真では女性合唱っぽいですが、実際には混声合唱。しかも…なんだこれ、プロの合唱団じゃないのか?!とても趣味で歌ってた家族合唱なんてレベルじゃないぞ。。曲が宗教歌という事もあるのでしょうが、なんと厳かで美しいコーラスだ、ビックリしました。古楽合唱だと、プロでもピッチやリズムの甘いものを幾らでも聴いてきましたが、これはそんなプロ合唱団より全然うまいじゃないか。いやあ、素晴らしかったです。

 僕がトラップ・ファミリーを知ったのは、映画『サウンド・オブ・ミュージック』がきっかけだったもので、「マイ・フェイバリット・シングス」や「ドレミの歌」みたいなポピュラーを趣味で楽しく歌う、オーストリア版ジャクソン5みたいなものかと思っていました。選曲を含め、これは恐れ入りました。調べてみたところ、いよいよプロとして活動しはじめた時には、こういう教会音楽を歌う合唱団としてスタートしたみたいです。北米だとそれだと硬すぎて売れないから、トラッドやポピュラーも歌うようになったんだそうで。これは素晴らしいクリスマス音楽。クリスマスに何かいい音楽をというのであれば、1度はこういうものを聴いてもいいかも(^^)。


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『The Trapp Family Singers / At Home With the Trapp Family Singers』

Trapp Family Singers_At Home With the Trapp Family Singers 映画『サウンド・オブ・ミュージック』で取りあげられたトラップ・ファミリーの本物の合唱がきけるCDです!トラップ・ファミリーの音源はいろいろ出てますが、一世を風靡したグループだし、とにかくアルバムで録音を残すのが一般的じゃなかった頃なので、ブート音源の宝庫みたいな状態で、ぜったいにひどい録音のものもあるはず。というわけで、色々考えたあげくに、僕はクラシックの名門グラモフォンが出したこの1枚を選んだのでした。

 トラップ・ファミリーはオーストリアの大家族で、元々はプロではなく、当時のオーストリアに住んでいる人が普通に歌っていた教会音楽とかクリスマス・キャロルとかトラディショナルを家族で合唱して楽しんでいただけだったみたいです。それが2次大戦でドイツに占領され、一家はイギリスやアメリカに亡命。逃げたはいいけど仕事なんてそんなに簡単にありつけるもんじゃない、歌を聴かせて食いつないでいたら、いつの間にか合唱が本業になった、みたいな。

 そしてこのCDです。お、映画の先入観があったものだから子供の声かと思っていたら、立派な大人の合唱じゃないか!なるほど亡命している間にみんな大人になったんだな(^^)。歌は無伴奏の男女混声合唱がメイン、でも曲によっては女声合唱だったり、リコーダー合奏の伴奏がついているもの、リコーダーだけのインストゥルメンタルなどもありました。いやあ、こういうリコーダー音楽はバロック以前のアーリーミュージックの世界の楽器だと思っていたので、もしオーストリアの家庭では普通に演奏されていたのだとしたら驚き。家では歌だけでなくリコーダーを演奏して楽しんでいたのかも知れませんね、なんと楽しそうな家族なんだ、あこがれるなあ。あと、ヨーデルを歌っているものもあって、これも驚き!なるほど、オーストリア出身だからアルプス方面の音楽はお手の物なのかも
 曲のセレクトはトラディショナルが多かったですが、グリークなどのプロ作曲家の書いた曲も歌われていました。トラップ・ファミリーって教会合唱もやっている筈なので、このCDはオーストリア方面のトラディショナルを集めた企画盤という事なんでしょう。

 とにかく、合唱が見事!日本だと伝統音楽と今の音楽が断絶しているので分かりにくいですが、ドイツ~オーストリア文化は、教会音楽、トラディショナル、クラシックが地続きで別物じゃないんだな、と感じました。また、ドイツ~オーストリアの合唱の伝統が北米に渡って、北米音楽のルーツのひとつになっていったんだろうなと思うと、世界史を音で聴いているようで、なんとも感慨深いものがありました。これは素晴らしい1枚、ゲルマンの見事な合唱音楽でした!


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『モーリタニアの音楽 Musique Maure: République islamique de mauritanie』

Musique Maure マリの西、大西洋に面するモーリタニアもグリオが活動している国だそうです。このCDの解説を信じるなら、モーリタニアの音楽はグリオによるものと思ってもいいぐらいだそうです。これはOCORA原盤のモーリタニアの音楽のCDです。録音は1965年…伝統音楽や民族音楽って、世界の西洋中心主義で少しずつ滅んでいっているので、こういう古い音源は本当に貴重ですよね(^^)。ただ、あんまり売れないみたいで、どんどん廃盤になってしまって、なかなか入手できなくなっているのは実に残念な事です。みなさん、民族音楽をもっと聴こう!

 CDの前に、このCDのタイトルに疑問点が。「Maure」って何でしょう。マグリブあたりの主要民族にマウリ族がいますが、それ?それともモーリタニアの主要民族ムーア人のフランス語表記?ついでに、もしかするとマウリ族とムーア人って同じ?今思い出しましたが、アルチュール・ランボーの詩に「ムーア人」って出てきましたよね、なるほど昔はこのへんはフランス領だったのかな…。というわけで、「Maure」が分からなかったんですが、ムーア人という事にして話を進める事にします(^^)。

Mauritania_map.gif 最初にビックリしたのが、グリオの音楽といってもマリやセネガルのグリオの歌とはかなり違う事。マリのグリオもセネガルのグリオも、音は綺麗だし癒し系的な弾き語り音楽といった風だったのに、このCDに入っていたモーリタニアのグリオの音楽は、かなりプリミティブ。コラとは名前が違いましたが、やっぱり竪琴系の楽器を使うんですが(男性が使うものはティディニト、女性が使うものはアルディンというそうで)、それをマリのようにギターのように弾くのではなく、まるでカリンバのように弾くのです。

 歌唱もぜんぜん違くて、高い音域で絞り出すように絶叫するものもあって、これはスペインかアル・アンダルース系と、アラビア音楽系のもので、いずれもマリやセネガルのグリオとはぜんぜん違いました。なるほど、モーリタニアの国教はスンニー派イスラム教だし、公用語はアラビア語だし、文化的には少なからずアラビア文化なんですね。

Mauritania_pic1.jpg さらに、演奏も、ひとりか2人程度の弾き語りとは限らず、5~6人の集団のものもありました(4曲中2曲がそう)。こうなってくると、グリオの音楽といってもレイドバックした心地よい弾き語りなんてものじゃなくて、強烈な呪術音楽のような様相。集団で手拍子も入って、ついでに音階もエキゾチックで、リズムが強烈で…イメージだけを伝えれば、フラメンコをものすごくプリミティブにしたような音楽。打楽器が呪術的に鳴り響き続ける曲に至っては呪術的でもありました。

 いや~これもなかなか強烈、自分では想像も出来なかったような音を体験できるのが民族音楽を聴く時の悦楽のひとつですよね、すごかったです!でも、このCDもアマゾンでは発見できず。民族音楽系のCDは文化遺産レベルで素晴らしいものの宝庫なのに、産業音楽の押し売りの波に押されて、一般の人の耳に届かなくなってるのでしょうか。悲しいなあ。。

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『マリ:グリオの夜 ウスマン・サッコ Mali: La Nuit des Griots / Ousmane Sacko et Yakare Diabate en concert』

Mali La Nuit des Griots_Ousmane Sacko 西アフリカのど真ん中、かつては黄金の産地で大帝国を築いたマリの音楽です!マリにはグリオという吟遊詩人がいて(グリオはマリに限らず西アフリカ一帯にいて、世襲制)、このCDはグリオの音楽集でした。このCDで歌っているウスマン・サッコは、ジャリ(マンディング地方の世襲グリオのグループの事。マンディング地方の意味が分かりませんでしたが、マンデ諸語が話されている地域という事?マンデ諸語は、マリ、ガンビア、セネガル、コートジボワールなど、西アフリカの内陸部で話されている言語です)の中でもトップクラスの有名人なんだそうです。英米のポップスやロックはマニアックに知ってるくせに、西アフリカのミュージシャンはトップクラスですら知らない自分の無知が恥かしい…。

 聞いて最初にビックリしたのは、まるでアコースティック・ギターみたいな音が飛び出した事!…って、実際にアコギでした(^^;)。グリオというと、ひょうたんに棒を突き刺して作ったような「コラ」という竪琴を使うもんだと思っていましたが、今では大量生産のアコギを買った方が安上がりなのかも。そういえば、マリといえばサリフ・ケイタが西洋音楽型のポップスを演奏して世界で売れましたが、西洋化が進んでるのかな、マリってフランスの植民地だったし。

 かんじんの音楽ですが、ものすごく心地よかった!!このレイドバック感はジャワ島の音楽なみ、ちょっとヤバいぐらいです。伴奏はアコギとアフリカの鍵盤打楽器楽器バラフォンで、基本になるフレーズを繰り返す部分(クムベン)と、歌が休んでる部分での即興パート(ビリミティン)で出来ています。この上に男女のヴォーカルがコール&レスポンス気味に重なります。ゆるくあったかい音で、執拗にリフレインが入るので催眠状態になるというか、異様に気持ちいい。。

 ここで聴かれるグリオの音楽には、セグから取り入れたバムバラと、ウスマンの故郷のカッソという、ふたつのスタイルがあるそうです。うち、バムバラのスタイルはスンジャタ時代のスタイルに近い5音音階で、グリオの音楽で最も伝統的な様式なんだそうで。

 神への賛美の歌、パトロンを褒める歌(^^)、政治批判を含む社会風刺、愛の歌など、さまざま。ひとつ言えるのは、プロ音楽家でスポンサーありきなのは西洋や日本と同じなのに、歌手の歌う言葉がある種の文化人として機能している事でしょうか。今の西洋や日本で、こういうメッセージを伝えられている歌手なんて思いつきませんし、社会も歌手をそういうものとして見ていないでしょうしね。つまり、ある文化的な思想の伝達者という社会的な立ち位置でいうと、ボブ・マーリーみたいな人に近いのかも。これは買って良かったと思えたすばらしい歌と音楽でした。


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『ニジェールの音楽 Anthologie de la Musique du Niger』

Anthologie de la Musique du Niger このCD、めっちゃくちゃ面白かったです!世界中のいろんな音楽をいっぱい聴いてきたつもりでしたが、「なんだこれは?!」と驚いた音楽や、「アフリカ音楽のイメージと全然違う!」という音楽が満載で、発見の連続!僕にとっての民族音楽の楽しみは、自分がまったく聴いた事もない音楽に出会える事や、自分が知らない文化に出会って、まるで世界旅行をしているような気分に浸れる事ですが、どちらの意味でもこのCDは100点!!

 マリとブルキナファソとニジェールは、西アフリカの中で海に接していない内陸国です。特にニジェールは北アフリカや中央アフリカとも接している要衛。ニジェールは北のサハラ地域と南のサヘル地域(サハラ周縁部で、半乾燥草原から灌木の茂る半乾燥地域)の2つに分かれ、人口が圧倒的に多いのは南で農耕を営んでいる定住者。サハラ地域は国土の4/5で、遊牧民が居るそうです。どちらも多数の部族に分かれていて、それぞれが独自の音楽を持ってるんだそうです。こういう土地に生まれたら、どういう人生を送ってたんだろう、ロマンがあるなあ(^^)。このCDは、ニジェールの6つの部族の音楽を収録したCDで、驚きと同時にめっちゃ面白かったです!

 1~2曲目は、ニジェール南西部に住んでいるソンライ族とジェルマ族の音楽で、いずれもリュート属の楽器(1曲目は1弦のブレマ、2曲目は3弦のモロ)での弾き語り。とにかく、この最初の2曲が強烈です!かなりバカテクの弦楽器の演奏がひたすら反復、その上でヴォーカルがマシンガントークです、すげえ…。これがジョン・レンボーンあたりのブリティッシュ・トラッドやアレスキーのやや中東が入ったような音楽にも似て…というか、あれよりすごいグルーブ!!楽器が調子はずれな音を出したり、どんどん曲がアッチェルしたり、周りの人の手拍子がものすごいポリリズムだったり、ヴォーカルがリトル・リチャードもビックリの奇声を発したりで、いつの間にか西洋音楽に飼い慣らされていた自分の音楽観をぶち壊されて爽快!このカッコ良さは言葉では説明不能、最初の2曲だけでもすべての日本の皆さんに聴いていただきたいと思うほどです(^^)。

Niger_Map.jpg 3~6曲目は、ニジェール最大の部族であるハウサ族の音楽。ハウサ族は働き者で忠誠心に富んでいるので、隣国ナイジェリアでも人口最大なんだそうです。3~4曲目はアフリカ系の打楽器を使った民謡のような集団歌謡。さすがアフリカの音楽、リーダーのような人が歌って、途中でみんながそれに応える(または途中から合唱に加わる)ような、半コール&レスポンスのような感じ。これ、打楽器を手拍子に変え、日本語にしたら思いっきり日本の民謡に聴こえそう。

 5曲目は2台の打楽器のインスト。西アフリカのパーカッション音楽全般に言えることですが、ひとりひとりの演奏を聴くとそれほど難しい事をしてるわけじゃないんですが、これが合奏となったとたんにものすごいポリリズムを起こして強烈!いや~こんなの10分も聞いてたらトランスしてしまいそう(^^;)。

 6曲目はリュート属の楽器と打楽器と集団合唱のアンサンブルで、「ガルクア」という曲でした。この曲も強烈にカッコいい!!弦楽器は「ガラヤ」という楽器だそうで、ビリンバウみたいな音。打楽器はカバサのような振り物がいちばん目立つかな?歌はコール&レスポンスで、これは呪術的。「ガルクア」というのは猟師という意味だそうですが、猟の成功を祈っての儀礼的な演奏なのかな?

 7曲目はベリベリ族の呪術師キアリたちによる音楽。すげえ、呪術師がリアルタイムで生きているのか。。ベリベリ族は独自の言語を持つ非常に古い部族なんだそうです。演奏はインすトゥルメンタルのアンサンブルで、打楽器アンサンブルの上にチャルメラのような音をした管楽器の不思議なメロディが乗っかる感じ。これが1度、4度、減5度、1度(8va bassa)…みたいな音に聴こえるんですが、このやばさは口で伝えるのは難しいです。これもものすごい説得力でした!

Niger_pic1.jpg 8~12曲目はトゥアレグ族の音楽。トゥアレグ族は。サハラ砂漠中央から南部サヘルにかけて住んでいる遊牧民だそうです。遊牧民と知っているからそう感じるのかもしれませんが、けっこうプリミティブで、なんだかキャンプのテントでみんなで楽しんでいるような音楽に聴こえました。8~10曲目は打楽器や手拍子で単純なパターンを作って、その上に2小節で1パターンの歌をひとりが延々と歌い、他の人はそれに追従して返す感じ。ネイティブ・アメリカンの音楽に近く感じました。一方の11~12曲目はかなり歌に近い無伴奏独唱で、何かの叙事詩を吟じているみたい…って、言葉が分からないのでどんな内容か全く分からないんですが(^^;)。近いところでいうと、モンゴルのオルティンドーを無伴奏でやるとこんな感じになるのかな…みたいな。

 13曲目はペウルという人たちがやっている「チャウラ」というゲームの際に演奏される音楽。チャウラは勇気を試すためにある特定の人を鞭でシバきまくるという危なすぎるゲームで、これはその間にあおりまくる音楽。打楽器の伴奏に前ではやしたて、叫びまくり…みたいな。不謹慎ですが、音楽だけいえばやばい感じがビンビン伝わってきてかっこよかった!

 いや~、ニジェールという国は、ほとんどサハラ砂漠というぐらいの知識しかなかったんですが、音楽はすげえ!こういうのを聴いちゃうと、費用対効果を考えて、音だけの遊びのようにチャチャッと作る軽音楽を聴いてるのが馬鹿らしくなってきちゃう説得力でした。これは超おすすめ!でも、アマゾンで検索したらヒットしなかったので、入手は中古レコード屋かオークションに出るのを待つしかないかも。

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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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