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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『ジョン・海山・ネプチューン&無量 / 将軍』

JohnKaizanNeptune_Shogun.jpg  81年発表、ジョン・海山・ネプチューンの4枚目のアルバムです。路線は前作『バンブー』と同じで、クロスオーヴァー路線でした。

 尺八とか深い音楽だとか思って聴くからいけない、これはクロスオーヴァーの軽音楽を聴くと思って聴けばいいのではないかと前作で学んだので、最初からそのつもりで聴いたら…おおーなんか懐かしい、クロスオーヴァー調のエレピ、「探偵物語」や「西部警察」を思わせる刑事ドラマ調のブラス・セクションのサウンドとアレンジ…80年代初頭の日本の音楽シーンをそのまま聴いている気分でした(^^)。
 特に良かったのが、エレガットのギター演奏でした。これはギターのアルバムではないかと思ったほど。誰だこのギターは、なかなかいい演奏じゃないかと思ってクレジットを見たところ演奏は直居隆雄さん…つまりこのアルバムのアレンジャーでした。せっかくもらったチャンスだし、海山さんを立てるなんてお人好しな事せず、自分を売り込みに行きたくなるのは分かるなあ(^^)。

 それにしても、部分的に琴を挟んだりしてくるんですが(これはアルバム『バンブー』も同じ)、これが西洋音楽のフォーマットの上で楽器を邦楽器に入れ替えただけで、ものすごく薄っぺらかったです。楽器法とか、それぞれの楽器が持っている歴史とか、そういうのを一切無視して自分たちの価値観だけ押しつけてくる薄っぺらさがワールドミュージック系のクロスオーヴァーには多いんですよね。こういう所にこのアルバムの色んなものが出てしまっていて、要するにどこまで素晴らしいアレンジを施そうがいい演奏を止揚が、やってることが産業音楽なんだな、みたいな。

 前作『バンブー』が大ヒットしたので2匹目のどじょうを狙いに来たんでしょう。レーベルが大手レコード会社の東芝の社内レーベルEXPRESSなので、そりゃそういう考え方をしますよね。産業クロスオーヴァーと思って聴けば完成度も高いしこれはこれで楽しかったですが、わざわざ日本まで来て尺八の修行に励んだジョン海山さんは、本当にこういう産業優先な音楽をやりたかったんでしょうか…その答えの半分は、同年発表の別のアルバムで分かった気がしました。その話はまた次回!

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『ジョン・海山・ネプチューン with 荒川バンド / バンブー』

JohnKaizanNeptune_Bamboo.jpg 80年発表、カリフォルニア出身の都山流尺八奏者・ジョン海山ネプチューンさんのサードアルバムです。79年デビューで80年に早くもサードアルバム発表、81年までに6枚のアルバムを出してしまうのだから、デビューしてすぐの大ブレイクだったんですね(^^)。。ちなみにこのアルバム、文化庁芸術祭優秀賞というものを獲得したそうです。

 音楽は完全にクロスオーヴァー/フュージョンでした。そこに本当にちょっとだけ(尺八や琵琶が使われているというだけですが^^;)純邦楽が混ぜてあって、そんなわけで近いところでいえば、大野雄二さんが音楽を担当した映画『犬神家の一族』と同じ、みたいな。純邦楽が混ぜてあると言っても、4曲目「源氏」の無伴奏アドリブのパートでちょっとだけ尺八らしいゆりが出てくる以外は尺八の楽器特性なんてほぼ無視なので、尺八にサックスの代用以上の意味はないと感じてしまいました。カラオケ状態のオケトラックを作ってあとから尺八をダビングしたような完全に産業音楽仕様でしたしね(^^;)。

 というわけで、このアルバムの海山さんは担がれた神輿、音楽のイニシアチブは完全に荒川バンドが握っていました。荒川バンドは、サキソフォニストの荒川達彦さんをバンマスにしたジャズ/フュージョン系のバンドで、いつか紹介した松田優作主演映画『野獣死すべし』でも演奏してました…なるほど、ここで大野雄二さんの音楽と繋がるわけか。。その荒川バンドのブラスアレンジを含めたスコアが入魂の完成度!演奏も見事で、タイトなドラムも音楽のサウンドイメージを決定づけているジャズ・フュージョン調のエレピも見事!でした。これは荒川バンドのレコードですね。。

 このレコードのリリース元はファー・イースト。東芝の社内レーベルで、日本人ジャズを扱っていて、佐藤允彦さんや山下洋輔さんのアルバムをリリースしていました。というわけで、レーベルもやっぱりジョン海山ネプチューンさんの音楽をクロスオーヴァ―/フュージョンと見ていたんでしょうね。日本の大資本レコード会社が作ったジャズアルバムに面白いものなし、文化庁芸術祭優秀賞という響きから硬派でディープな尺八の音楽や演奏を期待すると肩透かしを食うこと必至。でも荒川バンドの作ったポップなクロスオーヴァーとして聴けばよく出来たアルバムと思いました。

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『ハイドン:弦楽四重奏曲《十字架上の7つの言葉》 ボロディン四重奏団』

Haydn Seven Last Words borodin quartet ひとつ前の記事で書いたハイドンの弦カル76~78番は「エルデーディ四重奏曲」なんて呼ばれる6曲セットの弦楽四重奏曲の一部ですが、この「十字架上の7つの言葉」は、ハイドン弦楽四重奏の50番で、弦楽四重奏曲の革命作「ロシア四重奏曲」と、傑作「エルデーディ四重奏曲」のちょうど中間。僕はこの管弦楽版を聴いた事があるんですが(でも内容を全然覚えてない^^;)、エルデーディ四重奏曲に感動した勢いに乗って弦カル版も聴いてみよう、そうしよう。

 ハイドンの「十字架上の7つの言葉」には、他にオラトリオ版もあるんですね。すべてハイドン自身の編曲なので、本人も気に入っていた曲なんじゃないかと。そして聴いてみたところ…弦楽四重奏では異例の7楽章制(実際には最後に「地震」という楽章があって8つ)、終曲を除いて他は全部ソナタ、テンポはラルゴ、グラーヴェ、グラーヴェ、ラルゴ…遅い曲ばっかりでした。宗教曲だからこういう異例づくめの事になったのかな?また、管弦楽曲のアレンジものだからか、ピアノ三重奏曲26番や弦カル76番みたいな絶妙なアンサンブルでもありませんでした。
 アンサンブルついでに演奏について書くと、ロシアのボロディン四重奏団の演奏は、かみしめるようにゆったり。歌うというより、鋭くビシッと合わせる感じ。そのビシッと言う感触は、録音にも理由があるのかも。実音が強くて、かつスタジオ録音なのか、残響がデジタルリヴァーブ(^^;)。う~んこれはクラシック録音としてどうなのか…93年録音か、たしかにあの頃こういう録音多かったなあ。綺麗な音といえばそうなのかも知れないけど、クラシックもポップスにつられるように、ライブと録音が別ものになりはじめていた頃です。

 というわけで、純音楽という側面はかなり後退していて、十字架上でキリストが言ったと伝えられる7つの言葉と音楽の関係が重要なんじゃないかと思いました。というのは、この曲から音だけを取り出して楽しもうとすると、すべてが遅い曲で、しかもマイナー調にして緊張感を出すという事も、楽式を多彩にして聴衆をひきつけるという事もしていないので、だれて聴こえてしまったんです。でもそういう聴き方自体が間違っていて、本当は、7つの言葉のひとつ目「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです」(うちにある新約聖書刊行会の「新約聖書」のルカ伝23章)という言葉をかみしめながらソナタⅠを聴く、みたいに作られた音楽だと思うんです。だからきっと十字架上の7つの言葉が分かっているキリスト教圏の人には、まったく違って聞こえるんでしょうね。キリスト教のニュアンスが分からない僕には、文化の壁を感じた音楽でした(^^;)。もう少しキリスト教のテキストを理解出来てから再チャレンジしたい音楽でしたが、そんな日は来ない気がします。人生って短いなあ。。


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『ハイドン:弦楽四重奏曲 76番《五度》、77番《皇帝》、78番《日の出》 アルバン・ベルク四重奏団』

Haydn_StQ 76 77 78_AlbanBergQ ハイドンのピアノ三重奏曲に続いて、伝説の弦楽四重奏曲に挑戦!いや~ハイドンの室内楽がこんなに良いなんて知りませんでした。なんで今まで知らなかったんだろう、食わず嫌いや自分の好き嫌いだけで音楽を簡単に片付けちゃうから損をしちゃうんだな。分からない時も「どこか自分に理解できてないところがあるんだろう」ぐらいの謙虚な気持ちがないと、いつまでたっても狭い自分の檻の外には出られないと痛感。自分の好き嫌いなんて、単に自分が分かってないだけの事が多いんでしょうし(^^;)。

 ハイドンは弦楽四重奏曲を83曲(!)書いてますが、そのうちの75~80番の6曲はエルデーディ四重奏曲と呼ばれて、傑作の呼び声高いそうですが、いやあこんなに見事な構造美を持つ作品だったとは。。常に何かと何かが関係づけられているドイツ音楽の横のつながりの見事さを体験させられました。ハイドンの交響曲や弦楽四重奏曲って、この後モーツァルトベートーヴェンと続くソナタ形式の基礎を確立したなんて言われてますが、なるほどです。ソナタって始まって終わるという音楽の形を、もっとも美しいフォルムとして表現できる形式なのかも知れませんね。展開して再現部を作るという大きな構造は、人間があとづけしたものじゃなくって、始まりがあって終わりがあるという人間の根本的な欲求にも合ってれば、再現部や変形が出る事でそれ以前のとの形式的なつながりに強いつながりを持たせられるという感じなのかも。

 音楽って言葉に似てる所があって、ある所から先の音楽になると、音楽という言葉が分からないと理解できないんでしょうね。4~5分で何度も同じフレーズを繰り返す単純なロックやポップスだったらそんなのは知らなくても楽しめるけど、もう少し複雑で高度なものになると、聴くだけでもけっこう知的な作業。ラテン文学の素晴らしさに触たければ最初にスペイン語を勉強しないといけないように、音楽もある程度以上のものを聴こうと思ったら、多少は音楽という言語の勉強をしないと理解が難しい…みたいな。僕の場合、それが少し分かった気がした先からが本当の喜びの始まりでした。「ああ、これが本当の音楽だな」みたいな。21世紀にハイドンを聴いて、印象だけ聴いていいと思うなんて事はまずないと思うんですが、構造を追う事さえ出来ればそれは相当に素晴らしいものと感じるんだなあ…と。でも、それって、ソナタやロンドといった楽式を知ってなかっら厳しかった気がします。

 ハイドンの弦楽四重奏、いいと言ってもベートーヴェンの後期四重奏曲には届かないだろうと思ってましたが、そういう問題ではありませんでした(^^)。僕はウィーン古典派の貴族趣味な舞踏会か会食会のBGMみたいな雰囲気は今でも苦手ですが、ハイドンのピアノ三重奏曲や弦楽四重奏曲は、そんな所よりも古典派言語で編まれた構造の見事さに舌を巻きました。それに、ここが分からないと、ロマン派はともかく新古典派や現代曲の理解なんてとうてい無理ですしね。ソナタ形式という音楽言語を分かりやすく理解させてくれて、素晴らしい西洋音楽の世界の入り口になってくれそうでもある見事な作品と感じました。これはおすすめです!


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『ハイドン:ピアノ三重奏曲 第12, 26, 28, 30番 シフ(p)、塩川悠子(vn)、ペルガメンシコフ(vcl)』

Haydn_PianoTrio 12 26 28 30_Schiff ハイドンの交響曲に何度も挫折した僕ですが、縁あってこんなCDが家に舞い込んできました。さて、室内楽はどうか…おお、最近モーツァルトばかり聴いていたからか、メッチャいい!いや~40代後半になって初めてハイドンを良いと思いました(^^)。。

 ハイドンは18世紀から19世紀初頭に活躍した人で、時代はチェンバロからピアノへの過渡期です。ハイドンのピアノ三重奏曲は、11番まではチェンバロを意識して書いていたけど、12番からはピアノを意識したそうで、このCDもチェンバロでなくピアノで演奏しています。ピアノ3重奏曲は、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの三重奏の事ですが、ハイドンの頃はこの三者が対等というわけではなく、ピアノがメインで、他のふたりはピアノに対メロを当てたり、追奏したり、バスを補強したりという感じ。しかしそれでもヴァイオリンとチェロが抜けたり入ったりしながらの三者のアンサンブルが実に見事!ついでに、主役がピアノから動かないので、複雑に絡んでいる割には構造が分かりやすいです。このCDに入ってる曲はほとんどが3楽章形式でした。

 12番ホ短調、これはどの楽章も素晴らしい!1楽章の1主題こそ古典派の短調曲というムードですが、全体は長調的。2楽章は緩徐楽章でアンダンテのワルツ。3楽章のロンドは、最高にワクワクする感じです。全体として古典派の曲想ガチガチですが、しかしアンサンブルが見事で聞き惚れてしまいました。この12番が素晴らしくって3回も4回も聴いてしまい、先に進めません(^^;).

 26番嬰へ短調、第1楽章の主題が美しい、いいメロディだなあ。そしてこれは変奏曲。僕が持っている楽譜だと、主題2回、変奏2回演奏するのですが、このCDは主題2回変奏1回の演奏です。たしかにこの方がまとまりがいいかも。2楽章は12番と同じように緩徐楽章、これも効果抜群です、うっとりしてしまう(^^)。3楽章はモチーフをひたすら使い倒す感じ…なのかな?アナリーゼ出来ませんでした、今度ちゃんとアナリーゼしてみよう(^ㇿ^;)。

 28番ホ長調、このへんまで来るとけっこう色彩感というか、構造だけではないところにも意識が向き始めたのかな?って感じがしました。第3楽章は拡大ロンドかな?

 演奏は文句なしです!いや~3者のアンサンブルのシンクロ率がヤバいです、クールすぎずエスプレッシーヴォすぎず、絶妙の品格という感じ。そして、さすがにシフは良いですねえ。元々はシフを信頼していたからこのCDを聴いたんですけどね。

 録音は…なんというんでしょうか、すごく残響が多く録音されてるんですが、これだけワンワン鳴ったらそれだけで邪魔でうるさいと感じそうなもんですが、そういう事がなくて、むしろものすごく心地よく感じます。このCDの裏に、「This recording was made using B & W Loudspeakers」なんて書いてありました。僕はB&Wのスピーカーを持ってないので制作者の意図通りの音で聴く事は出来ませんが、要するに「ちゃんといいスピーカーで聴いてね、ヘッドフォンやチャチなスピーカーで聴いても意味ないよ、そういうレコーディングじゃないから」という事なんじゃないかと。いやあ、プロの録音の世界ってすごいです。
 というわけで、緻密なアンサンブル、それでいて耳に難しく感じる事がなく優雅とすら感じてしまう凄さ。素晴らしい音楽と演奏、録音でした!個人的には12番と26番が好きかな?いや~ハイドンは交響曲作曲家と勝手に思い込んでましたが、室内楽曲がこれほどいいとは思いませんでした。このCDを聴いてなかったら知らないまま死んじゃうところでした、あぶなかった。。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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